ネクステージ、2026年11月期第3四半期決算、営業利益66.7%増で通期予想据え置き

ネクステージの2026年11月期第3四半期決算を分析すると、売上高6004億22百万円(前年同期比26.0%増)、営業利益216億24百万円(同66.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益138億45百万円(同74.9%増)と大幅な増収増益となり、通期予想の達成確度が高まる内容だった。中古車市場が前年を上回る登録台数で推移する中、買取単独店を中心とした出店効果と利益率の改善が寄与した。通期予想に対する進捗率は売上高で80.5%、営業利益で78.3%と高水準だ。

決算の数字第3四半期累計
期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 6,004億円 | +26.0% | 7,460億円 | 80% |
| 営業利益 | 216億円 | +66.7% | 276億円 | 78% |
| 純利益 | 138億円 | +74.9% | 171億円 | 81% |
| 営業利益率 | 3.6% | |||
業績のポイント
ネクステージ(株式会社ネクステージ)の2026年11月期第3四半期累計(2025年12月1日~2026年8月31日)は、売上高6004億22百万円(前年同期比26.0%増)、営業利益216億24百万円(同66.7%増)、経常利益201億87百万円(同62.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益138億45百万円(同74.9%増)と、大幅な増収増益を達成した。中古車市場が前年を上回る登録台数で推移する中、買取単独店や多店舗展開の効果が収益を押し上げた。売上高営業利益率は3.6%(前年同期は2.7%)に改善し、規模拡大とコスト効率化が進んだことを示す。
販売台数は全体で39万74台(前年同期比17.7%増)と大きく伸び、全地域で2桁増を記録した。特に関東甲信越地方は売上高1712億70百万円(同31.2%増)と最大の伸びを示し、都市部での買取網拡充が奏功している。
セグメント別動向
当社グループは自動車販売及び附帯事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の詳細開示は省略されている。ただし、事業別では中古車販売事業と新車販売事業に分かれており、2026年8月末時点の拠点数は中古車が199拠点(312店舗)、新車が52拠点(55店舗)、合計で251拠点(367店舗)となった。前期末と比べ中古車で9拠点増、新車は横ばいだが店舗数は14店増加しており、関東甲信越地方や関西地方で買取単独店を中心に出店を進めた。
地域別販売実績は全地域で前年同期を上回った。下表のとおり、すべての地域で売上高・販売台数とも伸長している。
| 地域 | 売上高(百万円) | 前年同期比 | 販売台数(台) | 前年同期比 |
|---|---|---|---|---|
| 北海道東北地方 | 71,776 | 123.2% | 57,292 | 118.5% |
| 関東甲信越地方 | 171,270 | 131.2% | 102,402 | 123.7% |
| 東海北陸地方 | 176,178 | 122.1% | 97,944 | 113.5% |
| 関西地方 | 71,397 | 124.1% | 44,541 | 112.2% |
| 中国四国地方 | 38,228 | 124.0% | 34,817 | 118.5% |
| 九州沖縄地方 | 71,571 | 129.6% | 53,078 | 117.9% |
| 合計 | 600,422 | 126.0% | 390,074 | 117.7% |
中古車市場全体の国内登録台数は前年同期比100.8%と微増にとどまるなか、同社は出店効果と買取強化によって市場を大きく上回る成長を実現した。
財務状況と資本政策
総資産は2618億72百万円となり、前連結会計年度末(2267億77百万円)から350億95百万円増加した。商品在庫が1002億81百万円へ117億76百万円増、売掛金が62億92百万円増など、販売拡大に伴う運転資本の増加が主因だ。有利子負債は1年内返済予定の長期借入金が170億37百万円増加し、1年内償還予定の社債50億円も計上されるなど、資金調達が進んだ。一方で純資産は898億62百万円(自己資本比率34.3%)と前期末の34.9%からやや低下したものの、利益剰余金の積み上がりで106億67百万円増加した。
配当は2026年11月期の年間配当予想が50円(前期実績45円)に引き上げられており、増配基調を維持する。自社株買い等の資本政策に関する新たな発表はないが、利益成長に応じた株主還元拡充姿勢がうかがえる。なお、四半期キャッシュ・フロー計算書は作成されていないが、減価償却費は52億88百万円、のれん償却額は1億73百万円だった。
リスクと課題
外部環境では、中東地域情勢や自然災害、金融資本市場の変動などが景気下振れリスクとして挙げられる。中古車業界は国内登録台数が前年同期比100.8%と微増にとどまっており、市場全体の伸びは限定的だ。同社の成長は出店に依存する側面が強く、拠点数増加が続く一方で、販管費も前年同期比8.1%増の746億38百万円に膨らんでおり、新店の収益化が遅れれば利益率に影響する。
また、金利上昇局面では支払利息が8億96百万円(前年同期比27.1%増)と増加しており、有利子負債の拡大が収益を圧迫する可能性がある。さらに、中古車価格の変動リスクや競争激化による買取価格の上昇も懸念材料だ。今後は出店ペースの適正化と既存店の収益力向上が課題となる。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/10/5)
2,839円
最新終値(2026/10/23)
2,539円-10.6%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#ネクステージ#決算#決算分析#四半期決算#中古車販売#増収増益#営業利益66.7%増#通期予想#出店強化#株主還元
この記事はいかがでしたか?
クリックで反応を送信(登録不要)
コメント
ネクステージの第3四半期は、中古車市場がほぼ横ばいの中、出店効果と買取強化により売上高26.0%増、営業利益66.7%増と極めて高い成長を実現した。特に営業利益率が2.7%から3.6%へ改善したことは、規模の経済と店舗運営の効率化が進んでいる証左だ。
一方で、有利子負債の増加と支払利息の上昇は気がかりだ。また、出店依存型の成長は持続性に疑問が残る。通期予想に対する進捗率は高く、上方修正の可能性もあるが、会社側は据え置きを選択しており、第4四半期(9~11月)に需要が減速するリスクを警戒しているとみられる。今後の焦点は、新店の早期黒字化と既存店の収益力向上、そしてキャッシュ創出力の強化にある。
Googleで業界ダイジェストを優先表示
Google検索の「トップニュース」やAIによる概要で、当サイトの記事が見つけやすくなります。
この記事を引用・シェアする
転載・引用は無料・許可不要(出典明記のみでOK)
https://www.gyokaidigest.com/companies/nextage/report/2026-Q3
関連記事
同社の関連記事
中古車流通の最新記事
- 決算解説USS2027年3月期 第1四半期USS、2027年3月期第1四半期決算、営業利益9.8%増で通期予想を上方修正

- 決算解説IDOM2027年2月期 第2四半期(中間決算)IDOM、2027年2月期第2四半期決算、売上高17.7%増の大幅増収も純利益は頭打ち懸念
- 決算解説イオン2027年2月期 第2四半期(中間期)イオン、2027年2月期第2四半期決算、営業利益1307億円で過去最高、ヘルス&ウエルネスがけん引

- 決算解説ファストリ2026年8月期ファストリ、2026年8月期通期決算、売上高3兆9633億円で5期連続最高益を達成

- 自己株式消却完了のお知らせUSS10月2日USys、実質取得株958万株で自己株式取得完遂、取得総額180億円台で資本効率向上を加速

- 業績予想・配当の修正IDOM10月14日自動車流通IOMD、通期純利益を26%減へ下方修正。大型店舗出店とDX投資で費用膨らむも売上は上方修正し成長戦略維持
掲載企業

株式会社ネクステージ
東証 3186
これが最新の決算解説です
他の決算期
4期- 2026年11月期 第3四半期
- 2026年11月期 第2四半期
- 2026年11月期 第1四半期
- 2025年11月期 通期





