さくらインターネット、27年3月期営業利益予想を64%上方修正、前期赤字から黒字転換
さくらインターネットは2027年3月期の営業利益予想を前回の25億円から41億円へ64.0%引き上げた。前期は4.03億円の営業赤字で、今回は黒字転換となる。GPUインフラの稼働率上昇や提供単価の改善、大口案件の獲得を見込む。第2四半期実績も営業利益29.63億円と予想を上回った。一方、8月の不正アクセス事案への対応を優先し、一部の広告・イベント施策や採用活動を見直した。

開示の要点
- 通期売上高
- 466億円
- 通期営業利益
- 41億円
- 通期純利益
- 25.5億円
- GPUサービス売上
- 208.5億円
- 中間営業利益
- 29.63億円
通期営業利益を64%上方修正、前期赤字から黒字へ
2027年3月期の通期業績予想を引き上げ、営業利益は前回予想を16億円上回る41億円とした。 前回予想、今回予想、前期実績は次の通り。金額は億円。
| 指標 | 前回予想 | 今回予想 | 前期実績 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 455 | 466 | 353.01 |
| 営業利益 | 25 | 41 | -4.03 |
| 経常利益 | 23 | 39 | 1.05 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 15 | 25.5 | 2.16 |
前回予想比では、売上高が2.4%、営業利益が64.0%、経常利益が69.6%、当期純利益が70.0%増える見通し。前期と比べると、売上高は353.01億円から466億円に増え、営業利益は4.03億円の赤字から黒字に転換する。1株当たり当期純利益は前回予想の37.46円から63.68円に修正した。
GPUサービスの需要と単価改善を見込む
会社はGPUインフラストラクチャーサービスを中心とした売上の伸びが、通期の利益成長をけん引すると見込む。売上予想の修正理由は主に次の通り。
- GPU需要: 計算資源への旺盛な需要を背景に、前期に投資したGPUがフル稼働に迫る水準で推移すると見込む。
- 提供単価: GPUインフラストラクチャーサービスの提供単価改善に取り組む。
- 大口案件: グループ会社が獲得した案件により、その他サービスの売上高も増加する見通し。
GPUインフラストラクチャーサービスの売上高は208.5億円を想定する。需要の強さだけでなく、稼働率と単価の改善を業績予想に織り込んだ点が今回の上方修正の柱だ。
第2四半期は利益が予想を上回る
2027年3月期第2四半期累計の実績は、売上高が前回予想を1.5%上回り、営業利益は34.7%上回った。前回予想、実績、前期の第2四半期実績は次の通り。金額は億円。
| 指標 | 前回予想 | 実績 | 前期実績 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 225 | 228.27 | 156.31 |
| 営業利益 | 22 | 29.63 | -9.20 |
| 経常利益 | 22 | 30.13 | -8.11 |
| 親会社株主に帰属する中間純利益 | 14 | 19.03 | -6.26 |
前期第2四半期は営業・経常・純利益がいずれも赤字だったが、今回は黒字となった。GPUサービスの提供単価改善に加え、グループ会社の大口案件がその他サービスの売上を押し上げた。1株当たり中間純利益は47.55円で、前回予想の34.97円を上回った。
不正アクセス対応を優先、下期は成長投資も継続
第2四半期の利益が予想を上回った背景には、売上高の上振れに加え、支出の見直しもあった。会社は8月に発生した不正アクセス事案への顧客対応、再発防止策、セキュリティ基盤の強化を優先し、一部の広告・イベント施策や採用活動の内容を見直した。
一方、第3四半期以降は創業30周年の記念施策を実施するほか、人材投資やイベント、ウェブ広告などの成長投資も、効果を見極めながら進める方針だ。今回の利益予想には、セキュリティ対応を優先した第2四半期の実績と、下期の成長投資の双方を反映した。
開示前後の株価推移
開示当日の終値(2026/10/28)
3,470円
最新終値(2026/10/28)
3,470円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/28更新
さくらインターネットをライバルと比較
年収・業績・株価を並べてインターネットサービス業界の今
掲載12社さくらインターネットはインターネットサービス業界の掲載12社中、売上高で10位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- −0.8%全業界 +17.1%
- 今期計画 営業利益
- +2.7%全業界 +11.4%
- 予想の上方修正
- 2社下方 0社
- 営業利益率(業界)
- 6.0%
- さくらインターネット+3.1%
- インターネットサービス(業界平均)−0.8%
- 全業界+17.1%
- 足元の業績今期第1四半期累計は5社合計で売上高+15.6%・営業利益−14.8%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は3社、下回る企業は1社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは2社、下方修正は0社。修正幅が最も大きいのはさくらインターネット(営業利益+173.3%)。






タグ#さくらインターネット#業績予想修正#GPUインフラ#クラウド#営業利益#不正アクセス#2027年3月期
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通期予想の上方修正は、GPU需要の強さに加え、既存の計算資源の稼働率上昇と単価改善を見込む内容だ。前期の営業赤字から黒字転換する計画で、下期も利益成長が続くかはGPUの稼働状況と価格改善の進み方が焦点となる。一方、会社は不正アクセスへの再発防止とセキュリティ基盤強化を優先しながら成長投資も継続する。需要の取り込みと安全対策の両立が、予想達成を見極めるポイントだ。
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