平和不動産、2027年3月期第1四半期決算、減収減益も通期予想を維持

平和不動産の2027年3月期第1四半期決算を分析すると、売上高は前年同期比16.0%減、営業利益は18.9%減、純利益は28.3%減となり、減収減益でした。ビルディング事業の売上高と利益が落ち込む一方、アセットマネジメント事業は増収増益を確保しました。会社は通期業績予想を据え置き、年間配当は前期比5円増の103円を見込んでいます。

決算の数字第1四半期累計
期初から3ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 110億円 | -16.0% | 638億円 | 17% |
| 営業利益 | 28億円 | -18.9% | 158億円 | 18% |
| 純利益 | 16億円 | -28.3% | 115億円 | 14% |
| 営業利益率 | 25.3% | |||
この決算のポイント
- 1ビルディング事業の外部売上高は前年同期比18.2%減、セグメント利益は20.8%減
- 2アセットマネジメント事業は外部売上高が22.9%増、セグメント利益は32.7%増
- 3支払利息は前年同期より1億61百万円増え、経常利益の減少率は営業利益を上回る
- 4通期予想は修正なし、売上高638億円、営業利益158億円、純利益115億円を計画
- 5年間配当予想は103円で前期比5円増、うち期末配当には特別配当15円を含む
業績のポイント
平和不動産株式会社(平和不動産)の2027年3月期第1四半期は、売上高、営業利益、純利益がいずれも前年同期を下回りました。売上高の減少に加え、営業外費用の増加も経常利益を押し下げています。
| 指標 | 前年同期からの増減額(百万円) | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | -2,102 | -16.0% |
| 営業利益 | -651 | -18.9% |
| 経常利益 | -742 | -23.8% |
| 純利益 | -640 | -28.3% |
売上高の減少はビルディング事業の落ち込みが主因です。支払利息が前年同期の596百万円から757百万円へ増えたことも、経常利益の減少率が営業利益を上回った背景にあります。決算短信には事業別の変動理由の詳細がなく、会社は補足説明資料を参照するよう案内しています。本業の縮小に金利負担増が重なる決算となりました。
- 前年同期34億円
- 営業利益減少-7億円
- 当期28億円
セグメント別動向
主力のビルディング事業が減収減益となる一方、アセットマネジメント事業は増収増益でした。売上高の大半を占めるビルディング事業の減少が、連結全体の減収につながっています。
- ビルディング事業は外部売上高が前年同期比18.2%減、セグメント利益が20.8%減でした。連結売上高の中心となる事業の落ち込みが全体の業績を押し下げましたが、短信では個別の物件や販売要因までは説明していません。
- アセットマネジメント事業は外部売上高が前年同期比22.9%増、セグメント利益が32.7%増でした。売上高の伸びを利益の伸びが上回り、2事業の中では相対的に堅調な結果となりました。
アセットマネジメント事業の増益だけでは、売上構成の大きいビルディング事業の減少を補いきれませんでした。今後は主力事業の回復状況に加え、アセットマネジメント事業の成長がどこまで連結業績を支えられるかが焦点です。
- ビルディング-20.8%
- アセット管理+32.7%
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ビルディング事業 | 102億円 | 92% | 29億円 | 28.5% |
| アセットマネジメント事業 | 9億円 | 8% | 4億円 | 48.8% |
通期見通し
会社は2027年3月期の連結業績予想を据え置きました。第1四半期は減収減益でしたが、通期では売上高が前期比25.5%増、営業利益が4.6%増となる計画です。
| 指標 | 前回予想 | 今回予想 | 前期実績 | 今回予想の前期比 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 63,800 | 63,800 | 約50,836 | +25.5% |
| 営業利益(百万円) | 15,800 | 15,800 | 約15,105 | +4.6% |
| 純利益(百万円) | 11,500 | 11,500 | 約11,035 | +4.2% |
前回予想からの修正はありません。第1四半期の進捗だけで通期達成の可否を判断するのは早く、以降の四半期で主力事業の売上と利益がどのように推移するかが重要です。会社は業績見通しについて、一定の前提に基づくもので実績が大きく異なる可能性があると注意を促しています。
財務状況と資本政策
2026年6月末の総資産は前期末から57億03百万円減り、自己資本比率も0.4ポイント低下しました。四半期キャッシュ・フロー計算書は作成されていないため、営業・投資・財務キャッシュフローの実績は確認できません。
| 項目 | 2026年6月末・予想 | 前期末・前期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 総資産(百万円) | 446,135 | 451,838 | -5,703 |
| 純資産(百万円) | 123,698 | 126,763 | -3,065 |
| 自己資本比率 | 27.7% | 28.1% | -0.4ポイント |
| 現金及び預金(百万円) | 17,220 | 19,931 | -2,711 |
| 年間配当予想(円) | 103 | 98 | +5 |
配当予想は中間44円、期末59円で、期末配当には普通配当44円と特別配当15円を含みます。自己株式の取得について、この短信に新たな決定の記載はありません。資産と現金が前期末から減少するなか、配当を増やす計画であり、今後の利益確保と財務余力の維持が注目されます。
リスクと課題
第1四半期は主力事業の売上減少と支払利息の増加が同時に表れました。短信から読み取れる業績上の注意点は、主力事業の変動、金利負担、保有有価証券の評価変動です。
- 主力事業の売上変動: ビルディング事業の外部売上高が前年同期比18.2%減りました。売上構成の大きい事業の変動が続けば、連結業績に影響する可能性があります。
- 金利負担の増加: 支払利息は前年同期より161百万円増加しました。借入金を抱える不動産事業では、金利上昇や借入条件の変化が利益を圧迫する要因となり得ます。
- 有価証券の価格変動: その他有価証券評価差額金は前年同期のプラス1,808百万円から当期はマイナス573百万円となり、四半期包括利益も前年同期を下回りました。市場価格の変動が純資産や包括利益に及ぼす影響に注意が必要です。
- 通期予想の不確実性: 会社は予想が一定の前提に基づき、実際の業績が大きく異なる可能性があるとしています。第1四半期の実績と通期計画の差を、今後の四半期で確認する必要があります。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/7/31)
2,355円
最新終値(2026/10/23)
2,301円-2.3%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#平和不動産#決算#決算分析#四半期決算#減収減益#不動産業#配当#金利上昇
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コメント
主力のビルディング事業が縮小するなか、アセットマネジメント事業が増収増益を確保した点は明るい材料です。ただし、現状では主力事業の落ち込みを補う規模には至っていません。
通期予想を維持したこと自体は、会社が年度後半の回復を見込んでいる可能性を示しますが、短信にはその具体的な根拠が示されていません。次の決算では、ビルディング事業の減収が一時的かどうかと、利息負担の増加が続くかを確かめたいところです。
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