MIXI、2027年3月期第1四半期決算、増収増益で通期業績を修正

MIXIの2027年3月期第1四半期決算は、売上高が前年同期比50.3%増、営業利益が102.8%増、純利益が311.7%増と大幅な増収増益でした。スポーツ事業の連結効果や主力ゲームの収益改善が業績を押し上げ、会社は通期予想と配当予想を修正。ビットバンク株式の売却で第3四半期に特別利益を見込む一方、通期営業利益は前期比減益の予想です。

決算の数字第1四半期累計
期初から3ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 471億円 | +50.3% | 1,850億円 | 25% |
| 営業利益 | 54億円 | +102.8% | 195億円 | 28% |
| 純利益 | 58億円 | +311.7% | 250億円 | 23% |
| 営業利益率 | 11.5% | |||
この決算のポイント
- 1デジタルエンターテインメント事業は主力「モンスターストライク」のARPU上昇とコスト効率化で増収増益。
- 2スポーツ事業はPointsBetの連結子会社化や競輪関連事業の好調で売上高が前年同期比94.5%増。
- 3ライフスタイル事業は「みてね」などの伸長で、前年同期の赤字から261百万円の黒字に転換。
- 4年間配当予想を155円に修正、前期実績の120円から35円増。1Qに自己株式280万株を消却。
- 5ビットバンク株式の売却が実行されれば、第3四半期に売却益12,231百万円を計上する見込み。
業績のポイント
MIXI(株式会社MIXI)の2027年3月期第1四半期は、売上高470億73百万円(前年同期比50.3%増)、営業利益54億28百万円(同102.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益58億25百万円(同311.7%増)でした。売上と利益がそろって大幅に伸長し、経常利益も56億52百万円と同179.3%増でした。
- 売上の押し上げ: スポーツ事業はPointsBet Holdings Limitedの連結子会社化に加え、チャリ・ロトの競輪場運営やネットドリーマーズの車券販売が伸びました。
- 主力ゲームの採算改善: 「モンスターストライク」はMAUが減少した一方、ARPUが上昇。増収とコスト効率化で利益を伸ばしました。
- 純利益の増加: 税金等調整前利益の拡大に加え、法人税等合計が前年同期の8億2百万円から3億39百万円に減少しました。法人税等調整額には15億55百万円のマイナス計上が含まれます。
利益の伸びは主力ゲームの収益力向上だけでなく、買収したスポーツ関連事業の寄与や税負担の変化も反映しています。純利益の増加率は営業利益の伸びを大きく上回っており、税効果を含む一時的な要因と、今後も続く事業利益の成長を分けて見る必要があります。
セグメント別動向
売上高の伸びはスポーツ事業がけん引し、各事業で増収となりました。セグメント利益は、デジタルエンターテインメント事業が全体の利益を支え、ライフスタイル事業と投資事業は前年同期の赤字から黒字に転じています。
デジタルエンターテインメント事業は、売上高195億32百万円、セグメント利益108億81百万円でした。主力の「モンスターストライク」はMAUが減ったもののARPUが上昇し、コスト効率化も利益を押し上げました。
スポーツ事業は、売上高216億73百万円、セグメント利益12億58百万円でした。PointsBetの連結子会社化に加え、チャリ・ロトの競輪場包括受託運営とネットドリーマーズの車券販売が好調でした。FC東京と千葉ジェッツもチケット販売が伸び、FC東京は決算期変更により当期に5カ月分を取り込んでいます。
ライフスタイル事業は、売上高43億63百万円、セグメント利益2億61百万円となり、前年同期の損失から黒字化しました。「家族アルバム みてね」の有料サービス、写真プリント、GPS、広告や「minimo」の売上が伸びました。
投資事業は、保有株式の売却や出資ファンドの損益取り込みがあり、売上高15億2百万円、セグメント利益8億60百万円でした。成長率の比較では投資事業とスポーツ事業の伸びが目立ちますが、投資事業の利益は保有資産の売却などで変動しやすく、継続的な収益力とは区別して捉える必要があります。
- デジタル+21.5%
- スポーツ+94.5%
- ライフスタイル+24.5%
- 投資+158.1%
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| デジタルエンターテインメント事業 | 195億円 | 42% | 109億円 | 55.7% |
| スポーツ事業 | 217億円 | 46% | 13億円 | 5.8% |
| ライフスタイル事業 | 44億円 | 9% | 3億円 | 6.0% |
| 投資事業 | 15億円 | 3% | 9億円 | 57.3% |
財務状況と資本政策
6月末の総資産は2,828億28百万円で、3月末から24億23百万円増加しました。自己資本比率は66.4%で、前期末の64.7%から上昇しています。
| 項目 | 2026年6月末・1Q | 比較対象 |
|---|---|---|
| 総資産(百万円) | 282,828 | 3月末 280,405 |
| 自己資本比率 | 66.4% | 3月末 64.7% |
| 現金及び現金同等物(百万円) | 109,212 | 3月末から1,978減 |
| 営業キャッシュ・フロー(百万円) | 3,326 | 前年同期は13,892の支出 |
| 投資キャッシュ・フロー(百万円) | -1,249 | 前年同期は3,640の支出 |
| 財務キャッシュ・フロー(百万円) | -4,349 | 前年同期は4,077の支出 |
| 年間配当予想(円) | 155 | 前期実績120 |
営業キャッシュ・フローは、税金等調整前利益の増加などを背景に前年同期の支出から収入へ転じました。一方、財務キャッシュ・フローの主な支出は配当金の支払いです。会社は2026年5月に自己株式280万株を消却し、今回の配当予想は中間60円、期末95円に修正しました。自己株式の消却は発行済み株式数を減らす資本政策であり、今回の四半期に自己株式を新たに取得したという開示ではありません。
通期見通し
会社は2027年3月期の通期連結業績予想を修正しました。売上高は前期比8.0%増を見込む一方、営業利益は12.4%減の予想で、売上の成長がそのまま営業増益につながる計画ではありません。
| 指標 | 今回予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 185,000 | +8.0% |
| EBITDA(百万円) | 31,500 | +1.0% |
| 営業利益(百万円) | 19,500 | -12.4% |
| 経常利益(百万円) | 20,000 | -19.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 25,000 | +44.8% |
短信には修正前の予想額が記載されていないため、前回予想との金額差は示せません。純利益の増加見込みには、ビットバンク株式の売却益が影響する見通しです。売却が実行された場合、2027年3月期第3四半期に特別利益122億31百万円を計上する予定ですが、最終的な譲渡額や費用、実行時期によって金額が変わる可能性があります。
戦略トピック
MIXIは、持分法適用関連会社ビットバンクの保有株式を売却する基本合意書を、SBIホールディングスの完全子会社であるSBICAH合同会社などとの間で締結しました。取引は2026年10月の実行を予定し、成立すればビットバンクはMIXIの持分法適用関連会社から外れる見込みです。
- 売却益の見込み: 取引が実行された場合、2027年3月期第3四半期に関係会社株式売却益122億31百万円を特別利益に計上する見通しです。
- 金額の変動要因: 最終的な譲渡価額、取引関連費用、税務・会計処理や実行時期によって、計上額は変わる可能性があります。
この売却は通期純利益予想を押し上げる一方、営業利益を直接増やすものではありません。今後は取引の成立時期に加え、売却後の資金の使い道や投資事業の収益構成が注目点になります。
リスクと課題
今期は複数事業が伸びましたが、業績にはゲームの利用動向や買収事業の寄与、投資資産の売却など性質の異なる要因が含まれます。通期予想の達成度を見る際は、営業利益と特別利益を分けて確認することが重要です。
- ゲームの利用者動向: 「モンスターストライク」はMAUが減少しました。ARPU上昇が続かない場合、主力事業の売上や利益に影響する可能性があります。
- 買収事業の統合と業績変動: スポーツ事業の増収にはPointsBetの連結子会社化が寄与しています。買収後の事業運営や収益性が想定を下回れば、成長の持続性に影響します。
- 投資収益の変動: 投資事業の利益には保有株式の売却やファンド損益が含まれます。投資環境や売却の有無によって、四半期ごとの損益が変動し得ます。
- ビットバンク株式売却の実行条件: 売却益の計上は取引の実行が前提で、譲渡価額や費用、時期によって金額が変わると会社は説明しています。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/7/30)
2,991円
最新終値(2026/10/23)
3,940円+31.7%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#MIXI#決算#決算分析#四半期決算#増収増益#モンスターストライク#スポーツ事業#配当予想修正#ビットバンク株式売却
この記事はいかがでしたか?
クリックで反応を送信(登録不要)
コメント
売上高の伸びだけでなく、主力ゲームのARPU改善とスポーツ事業の拡大が同時に見えた点は前向きです。一方、スポーツ事業の増収には買収と連結期間の影響が含まれるため、既存事業の成長と切り分けて追う必要があります。
純利益の大幅増にはビットバンク株式の売却益が寄与する見通しです。投資家は純利益の見出しだけで判断せず、営業利益の通期予想が前期比減益である点や、売却益の実現条件を確認したいところです。
Googleで業界ダイジェストを優先表示
Google検索の「トップニュース」やAIによる概要で、当サイトの記事が見つけやすくなります。
この記事を引用・シェアする
転載・引用は無料・許可不要(出典明記のみでOK)
https://www.gyokaidigest.com/companies/mixi/report/2027-Q1
関連記事
モバイル・オンラインゲームの最新記事
- 決算解説ネクソン2026年12月期 第2四半期(中間期)ネクソン、2026年12月期第2四半期決算、中間純利益2倍も韓国不振続く

- 決算解説ガンホー2026年12月期 第2四半期ガンホー、2026年12月期第2四半期決算、営業利益27%増と増収増益

- 決算解説DeNA2027年3月期 第1四半期DeNA、2027年3月期第1四半期決算、営業利益46%減もGO上場益で税引前利益3.1倍

- 決算解説コロプラ2026年9月期 第3四半期コロプラ、2026年9月期第3四半期決算、減収も営業利益は黒字拡大
- 特別配当決定ネクソン9月10日ネクソン、2026年秋に単株当たり415円の超大手企業並みの特別配当を実施。累積利益剰余金からの大胆な還元で資本効率の抜本的改善を図る

- 不祥事(経過報告)ガンホー7月8日ガンホー、元従業員が背任容疑で逮捕、不正行為の全容解明へ

掲載企業

株式会社MIXI
東証 2121
これが最新の決算解説です





