コロプラ、2026年9月期第3四半期決算、減収も営業利益は黒字拡大
コロプラの2026年9月期第3四半期決算を分析すると、売上高は前年同期比17.4%減の157億円となる一方、営業利益は116.7%増の13億円と大幅に伸びました。既存ゲームの売上減やサービス終了で減収となりましたが、広告宣伝費などの削減が利益を押し上げ、親会社株主に帰属する四半期純利益も前年同期の赤字から15億円の黒字に転換しました。減収をコスト削減で補い黒字幅を拡大した決算です。

決算の数字第3四半期累計
期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 157億円 | -17.4% |
| 営業利益 | 13億円 | +116.7% |
| 純利益 | 15億円 | — |
| 営業利益率 | 8.4% |
この決算のポイント
- 1営業利益は13億20百万円で前年同期比116.7%増、販管費の縮小が寄与。
- 2エンターテインメント事業は売上高が前年同期比12.9%減、営業損益は黒字転換。
- 3投資育成事業は前年の大型案件の反動などで、売上高が前年同期比52.2%減。
- 4自己資本比率は前期末の91.0%から92.9%へ上昇、期末配当予想は未定。
業績のポイント
コロプラ(株式会社コロプラ)の2026年9月期第3四半期累計は、売上高が前年同期比17.4%減の157億円、営業利益が116.7%増の13億20百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期の6億1百万円の赤字から15億4百万円の黒字に転換しました。売上高が減る一方、営業利益率は前年同期の約3.2%から約8.4%に上がっています。
営業利益の増減を損益計算書の主な項目から整理すると、売上総利益の減少を販管費の削減が上回りました。
売上総利益は前年同期比15億48百万円減りましたが、販売費及び一般管理費は22億60百万円減りました。差額と営業利益の端数差を含め、営業利益は7億11百万円増です。
スマートフォン向けゲームでは、既存タイトルの売上逓減やサービス終了が減収につながりました。一方、広告宣伝費などを見直したことで営業利益は増加しています。経常利益は前年同期比135.7%増の25億33百万円で、為替差益が前年同期の7千万円から7億96百万円に増えたことも押し上げ要因です。売上の回復ではなく、コスト抑制と営業外収益が利益を支えた点が今回の決算の特徴です。
- 前年同期6.1億円
- 粗利益減少-15.5億円
- 販管費減少+22.6億円
- 表示差調整-0億円
- 当期13.2億円
セグメント別動向
エンターテインメント事業は売上高が前年同期比12.9%減、営業損益は前年同期の8億25百万円の赤字から11億9百万円の黒字に転換しました。スマートフォン向けゲーム「ドラゴンクエストウォーク」が業績に貢献したものの、一部既存タイトルの売上逓減やサービス終了が減収要因です。
既存タイトルの運営では、ユーザーとのエンゲージメントを高める施策を進めました。売上減少をコスト見直しで補い、広告宣伝費などの減少が黒字化を支えています。ゲーム事業は利益面で改善した一方、主力タイトルの収益維持と新規タイトルの育成が引き続き課題です。
- 投資育成事業: 売上高は前年同期比52.2%減、営業利益は85.4%減の2億9百万円でした。出資ファンドの営業投資有価証券の売却収益はあったものの、前年の大型案件の反動減と保有有価証券の一部減損が響きました。
両事業とも前年同期を下回る売上となりましたが、利益の動きには差があります。ゲーム事業は費用削減で営業黒字に転じた一方、投資育成事業は売却案件の規模や時期に左右され、前年の高水準から利益が縮小しました。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| エンターテインメント事業 | 147億円 | 94% | 11億円 | 7.6% |
| 投資育成事業 | 10億円 | 7% | 2億円 | 20.4% |
財務状況と資本政策
2026年6月末の総資産は722億48百万円で、2025年9月末の757億42百万円から縮小しました。自己資本比率は前期末から1.9ポイント上昇し、92.9%となっています。
| 項目 | 2025年9月末・通期 | 2026年6月末・第3四半期 | 前期末比など |
|---|---|---|---|
| 総資産(百万円) | 75,742 | 72,248 | 3,493百万円減(会社開示) |
| 現金及び預金(百万円) | 50,273 | 46,426 | 3,847百万円減 |
| 自己資本比率 | 91.0% | 92.9% | 1.9ポイント上昇 |
| 年間配当(円) | 20.00 | 未定 | 期末配当予想は未定 |
会社は四半期連結キャッシュ・フロー計算書を作成していないため、営業・投資・財務キャッシュフローの比較はできません。現金及び預金の減少について、短信は主に現金及び預金の減少を挙げていますが、キャッシュフロー計算書がないため、その要因を活動別に分けて評価することはできません。
純資産は配当金の支払いなどを背景に前期末から18億33百万円減りました。前期は年間20円を配当しましたが、今期の期末配当は未定で、直近の配当予想に変更はありません。高い自己資本比率を保つ一方、今期の株主還元はまだ見通せない状況です。
リスクと課題
会社は短期的な事業環境の変化が激しく、適正で合理的な業績予想の算出が難しいとして、2026年9月期の通期業績予想を開示していません。投資家は四半期ごとの業績やタイトルの動向を確認する必要があります。
- 既存ゲームの売上減少: 一部タイトルの売上が逓減し、サービスを終了したタイトルもあります。新作や既存作の運営が補えなければ、売上高の回復が遅れる可能性があります。
- ゲーム市場での競争: ユーザーの関心を保ち、タイトルへのエンゲージメントを高める運営が重要です。広告宣伝費の削減は利益に寄与する一方、投資とコストの配分が課題になります。
- 投資育成事業の変動: ファンドの有価証券売却益は案件の規模や時期に左右され、保有資産の減損が発生する可能性もあります。前年の大型案件の反動が今期の減収・減益に表れました。
- 通期業績の見通しにくさ: 業績予想が非開示のため、通期計画に対する進捗率を測れません。為替差益など営業外損益の変動も、最終利益の変動要因となります。
今期は営業利益と純利益が改善しましたが、売上高は前年同期を下回っています。利益改善がコスト削減だけでなく、ゲーム事業の売上回復や継続的な収益力の向上につながるかが、今後の焦点です。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/8/5)
387円
最新終値(2026/10/23)
388円+0.3%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#コロプラ#決算#決算分析#四半期決算#減収増益#スマートフォンゲーム#ドラゴンクエストウォーク#投資育成事業
この記事はいかがでしたか?
クリックで反応を送信(登録不要)
コメント
利益改善は明るい材料ですが、売上高が減るなかで販管費の大幅削減が営業利益を押し上げた構図です。利益率の改善が続くかを見るには、コスト管理だけでなく、既存タイトルの売上維持や新作の定着を確認したいところです。
「ドラゴンクエストウォーク」の貢献が続く一方、投資育成事業は前年の大型案件の反動で大きく減益となりました。通期予想を開示していないため、次の決算ではゲーム事業の売上動向と、投資有価証券の売却・評価損益が注目点になります。
Googleで業界ダイジェストを優先表示
Google検索の「トップニュース」やAIによる概要で、当サイトの記事が見つけやすくなります。
この記事を引用・シェアする
転載・引用は無料・許可不要(出典明記のみでOK)
https://www.gyokaidigest.com/companies/colopl/report/2026-Q3
関連記事
モバイル・オンラインゲームの最新記事
- 決算解説ネクソン2026年12月期 第2四半期(中間期)ネクソン、2026年12月期第2四半期決算、中間純利益2倍も韓国不振続く

- 決算解説ガンホー2026年12月期 第2四半期ガンホー、2026年12月期第2四半期決算、営業利益27%増と増収増益

- 決算解説DeNA2027年3月期 第1四半期DeNA、2027年3月期第1四半期決算、営業利益46%減もGO上場益で税引前利益3.1倍

- 決算解説MIXI2027年3月期 第1四半期MIXI、2027年3月期第1四半期決算、増収増益で通期業績を修正

- 特別配当決定ネクソン9月10日ネクソン、2026年秋に単株当たり415円の超大手企業並みの特別配当を実施。累積利益剰余金からの大胆な還元で資本効率の抜本的改善を図る

- 不祥事(経過報告)ガンホー7月8日ガンホー、元従業員が背任容疑で逮捕、不正行為の全容解明へ

掲載企業
株式会社コロプラ
東証 3668
これが最新の決算解説です





