愛知製鋼、27年3月期売上高予想を3300億円に上方修正も営業利益は150億円へ下方修正
愛知製鋼は10月29日、2027年3月期の売上収益予想を前期比で増収となる3300億円に引き上げる一方、営業利益は150億円へ引き下げた。前回予想を下回り、前期実績の173億7100万円も下回る見通しだ。購入品価格の上昇が下期利益を圧迫する。年間配当予想も150円から142円に減額し、前期実績の145円を下回る。上期は販売価格の上振れなどで利益が予想を上回った。増収予想、利益は下方修正となる。

開示の要点
- 売上収益
- 通期予想3300億円
- 営業利益
- 通期予想150億円
- 当期利益
- 通期予想100億円
- 年間配当
- 142円、配当性向90.9%
- 期末配当
- 67円
上期は予想上回るも、前年同期の利益には届かず
2027年3月期上期の売上収益は1625億7200万円、営業利益は73億3600万円となり、いずれも前回予想を上回った。一方、前年同期実績と比べると売上収益は上回ったが、営業利益、税引前利益、親会社の所有者に帰属する中間利益は下回った。
| 指標 | 前回予想 | 実績 | 前年同期実績 |
|---|---|---|---|
| 売上収益(億円) | 1519 | 1625.72 | 1498.08 |
| 営業利益(億円) | 60 | 73.36 | 87.84 |
| 税引前利益(億円) | 70 | 80.71 | 93.05 |
| 親会社帰属利益(億円) | 40 | 52.99 | 56.05 |
| 1株当たり利益(円) | 62.48 | 82.78 | 82.98 |
会社は、販売価格が想定を上回ったことや、連結子会社の利益増を上振れの要因に挙げた。上期の利益実績は計画を超えたものの、前年同期との比較では減益となっている。
通期は売上高を上方修正、利益は下方修正
通期の売上収益予想を3300億円に引き上げる一方、営業利益予想は150億円に引き下げた。前期実績と比べると売上収益は上回るが、営業利益、税引前利益、親会社帰属利益は下回る見通しだ。
| 指標 | 前回予想 | 今回予想 | 前期実績 |
|---|---|---|---|
| 売上収益(億円) | 3100 | 3300 | 3043.41 |
| 営業利益(億円) | 175 | 150 | 173.71 |
| 税引前利益(億円) | 185 | 160 | 184.85 |
| 親会社帰属利益(億円) | 113 | 100 | 112.48 |
| 1株当たり利益(円) | 176.51 | 156.18 | 170.63 |
修正理由は次の通り。
- 利益: 上期は予想を上回ったが、下期の購入品価格上昇などによる減益が、その上振れを上回る見込み。
売上の増加見通しが利益の改善に直結しない計画となった。会社は売上収益を前回予想比6.5%上方修正した一方、営業利益は14.3%、税引前利益は13.5%、親会社帰属利益は11.5%それぞれ下方修正している。
年間配当は142円、前期実績を下回る
期末配当予想を1株75円から67円に引き下げ、年間配当予想は142円とした。年間配当は前回予想の150円と前期実績の145円をいずれも下回る。
| 1株当たり配当(円) | 前回予想 | 今回予想 | 前期実績 |
|---|---|---|---|
| 中間 | 75 | 75 | 69 |
| 期末 | 75 | 67 | 76 |
| 年間合計 | 150 | 142 | 145 |
今回予想の内訳は、普通配当64円(中間36円、期末28円)と特別配当78円(中間・期末各39円)。会社は2026年度に、通常配当に加えて50億円の特別配当を実施する方針を示している。年間配当性向は90.9%となる見通しで、業績予想の下方修正を踏まえて期末配当を減額した。
開示前後の株価推移
開示当日の終値(2026/10/29)
2,496円
最新終値(2026/10/29)
2,496円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/29更新
愛知製鋼をライバルと比較
年収・業績・株価を並べて鉄鋼業界の今
掲載15社愛知製鋼は鉄鋼業界の掲載15社中、売上高で6位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- +7.9%全業界 +16.0%
- 今期計画 営業利益
- +72.3%全業界 +11.7%
- 予想の上方修正
- 6社下方 3社
- 営業利益率(業界)
- 3.5%
- 愛知製鋼−5.7%
- 鉄鋼(業界平均)+7.9%
- 全業界+16.0%
- 足元の業績今期第1四半期累計は11社合計で売上高+22.1%・営業利益+26.8%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は1社、下回る企業は5社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは6社、下方修正は3社。修正幅が最も大きいのは東京製鐵(営業利益+125.0%)。




タグ#愛知製鋼#業績予想修正#配当予想修正#自動車部品#特殊鋼#2027年3月期
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注目点は、売上収益の通期予想を上方修正しながら、営業利益を下方修正したことだ。販売価格や数量の改善を見込んでも、購入品価格の上昇が利益を押し下げる構図が示された。年間配当は前期実績を下回る一方、特別配当を含み配当性向は90.9%の予想となる。今後は販売価格の転嫁や数量増が、下期のコスト上昇をどこまで補えるかが焦点となる。
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