タムラ製作所、イタリアEMG株80%取得完了、2027年3月期4Qから連結損益に反映
タムラ製作所は、イタリアのトランス・リアクタメーカー、EMG Power Electric S.r.l.の株式80%取得を完了し、連結子会社化した。取得はイタリア時間の2026年10月29日。EMGを中電圧乾式トランス技術の中核拠点とし、大型トランス・リアクタ事業の高付加価値市場で競争力を高める。損益は2027年3月期第4四半期から連結に反映する予定で、MV領域の技術基盤を拡充する。

開示の要点
- 取得比率
- 80%
- 取得完了
- 2026年10月29日
- 損益反映
- 2027年3月期第4四半期から
イタリア企業を連結子会社化
タムラ製作所は、連結子会社のTAMURA EUROPE LIMITEDを通じてEMGの株式を取得し、子会社化を完了した。取得後の経営体制では、タムラ製作所のSVPであるMarco Puliti氏がEMGの取締役CEOに就任する。
- 取得主体: タムラ製作所の連結子会社、TAMURA EUROPE LIMITED
- 経営体制: 共同創業者で前社長のFilippo Galastri氏はManaging Directorとして、引き続き事業運営に携わる
創業者が事業運営に残る体制とし、タムラグループの経営資源を取り込みながら、EMGが持つ地域に根差した事業基盤や技術を生かす。取得価格や資金調達方法について、今回の開示資料には記載がない。
中電圧・大容量分野の技術を取り込む
タムラ製作所はEMGを、中電圧(MV)乾式トランス技術の中核拠点と位置付ける。設計から製造までを一貫して手掛ける体制と、顧客仕様に柔軟に対応する力を生かし、大型トランス・リアクタ事業の高付加価値市場で競争力を強化する方針だ。
- EMGの技術: 真空加圧含浸(VPI)方式やモールドトランスなどの乾式トランス技術
- 関連分野: リアクタ、電力変換用途
- 主な実績分野: 鉄道、再生可能エネルギー、蓄電システム、船舶、産業用電源、基幹インフラ
EMGの強みはトランスの設計・製造に加え、電力変換用途に対応するリアクタ技術にもある。タムラ製作所が培ってきた電力変換技術やグローバルな事業基盤との組み合わせを通じ、電源部品にとどまらない次世代エネルギーソリューション企業への転換を目指す。
連結業績への寄与は第4四半期から
EMGの損益は、2027年3月期第4四半期からタムラ製作所の連結損益に含まれる予定だ。取得による業績寄与は期末に近い時期からとなり、通期業績への反映期間は限られる。
今回の開示は株式取得の完了と事業上の狙いを示したもので、取得後の業績見通しや具体的な数値目標は示していない。投資家は、連結後の売上高や利益への寄与に加え、技術・製品の連携がどの程度進むかを今後確認することになる。事業構成の面では、中電圧・大容量のトランスやリアクタを強化し、エネルギー関連市場での事業基盤を広げる動きといえる。
開示前後の株価推移
開示当日の終値(2026/10/30)
809円
最新終値(2026/10/30)
809円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/30更新
タムラをライバルと比較
年収・業績・株価を並べて電機業界の今
掲載59社タムラは電機業界の掲載59社中、売上高で49位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- +15.4%全業界 +14.9%
- 今期計画 営業利益
- +22.9%全業界 +13.0%
- 予想の上方修正
- 23社下方 3社
- 営業利益率(業界)
- 10.6%
- タムラ+52.6%
- 電機(業界平均)+15.4%
- 全業界+14.9%
- 足元の業績今期第1四半期累計は25社合計で売上高+9.2%・営業利益+57.8%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は13社、下回る企業は21社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは23社、下方修正は3社。修正幅が最も大きいのは村田製作所(営業利益+36.8%)。






タグ#タムラ製作所#株式取得#子会社化#EMG Power Electric#中電圧トランス#リアクタ#再生可能エネルギー
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今回の買収の焦点は、単なる生産能力の追加ではなく、EMGの乾式トランスやリアクタ技術をタムラ製作所の電力変換技術と結び付けられるかにある。損益の連結は2027年3月期の第4四半期からで、短期的な業績寄与だけでは買収効果を判断しにくい。技術融合と高付加価値市場での受注拡大が進むかが、中長期の評価材料となる。
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