三井住友フィナンシャルグループ の会社詳細
三井住友フィナンシャルグループ
三井住友
2027年3月期 第1四半期
2026年7月31日

三井住友、2027年3月期第1四半期決算、経常利益43%増の2桁増収増益

三井住友
決算
決算分析
四半期決算
増収増益
金利上昇
リテール好調
市場部門拡大
増配
銀行
第1四半期累計期初から3ヶ月間の累計値(前年同期比)

売上高

2.9兆円

+16.6%

営業利益

6,931億円

+43.4%

純利益

5,014億円

+33.0%

通期予想

1.7兆円

進捗率29%

営業利益率

-

三井住友(三井住友フィナンシャルグループ)が発表した2027年3月期第1四半期決算は、経常収益が前年同期比16.6%増の2兆8,504億円、経常利益が同43.4%増の6,931億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同33.0%増の5,013億円と、2桁の増収増益を達成した。国内金利上昇を背景に資金利益が拡大し、国内外でソリューション提供が伸長。市場部門も好調で、与信関係費用の抑制も寄与した。通期純利益は前期比7.4%増の1兆7,000億円を見込む。

業績のポイント

三井住友(三井住友フィナンシャルグループ)の2027年3月期第1四半期は、経常収益が前年同期比16.6%増の2兆8,504億円経常利益が同43.4%増の6,931億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同33.0%増の5,013億円と、全段階で大幅な増益を記録した。好調の主因は、日銀の金融政策正常化に伴う国内金利上昇で、貸出金利息を中心に資金運用収益が1,935,649百万円(+13.0%)に拡大したことだ。また、法人向けにM&A助言やデリバティブを、個人向けに資産運用や保険販売を提供する役務取引等利益も473,844百万円(+18.8%)と大きく伸びた。

連結粗利益は前年同期比29.0%増の1,403,446百万円。営業経費が人件費やシステム投資を中心に12,522百万円増加したものの、連結業務純益は同32.7%増の722,311百万円と力強い伸びを示した。与信関係費用は74,769百万円と前年同期比でわずか875百万円の減少にとどまり、高水準ながらコントロールは効いており、信用コストの急増は見られない。

損益項目2027年3月期1Q(百万円)前年同期比(%)主な増減要因
経常収益2,850,426+16.6資金運用収益、役務取引等収益の増加
経常利益693,136+43.4連結粗利益の拡大と営業経費増加の吸収
親会社株主に帰属する四半期純利益501,372+33.0経常利益増に加え、法人税率等の影響

業績推移(通期)

売上高営業利益|当期累計

セグメント別動向

三井住友の事業は、ホールセール、リテール、グローバル、市場の4部門で構成される。全セグメントが前年同期比で連結粗利益を伸ばし、特にリテール事業部門と市場事業部門の伸びが大きかった。

ホールセール事業部門は、連結粗利益が372,100百万円(前年同期比+34.1%)、連結業務純益が271,500百万円(同+23.8%)。大企業向け融資の貸出金利息増加と、M&Aや事業承継などのソリューション役務収益が好調だった。与信関係費用も適正水準に収まった。

リテール事業部門は、連結粗利益が428,800百万円(同+20.8%)、連結業務純益が120,900百万円(同+62.3%)。住宅ローンやカードローンなどの貸出金利息増加に加え、投資信託・保険販売による役務取引利益が大きく寄与した。営業経費は増加したものの、粗利益拡大で吸収し、利益率が大幅改善した。

グローバル事業部門は、連結粗利益が386,700百万円(同+7.7%)、連結業務純益が151,200百万円(同-18.1%)。円安による為替の影響や、アジア地域での貸出増加が粗利益を押し上げたが、営業経費や与信費用の増加が利益を圧迫し、業務純益は減少した。持分法損益の悪化も影響した。

市場事業部門は、連結粗利益が233,500百万円(同+49.1%)、連結業務純益が178,900百万円(同+55.7%)。金利変動を捉えた債券トレーディングやデリバティブ収益が好調で、特定取引利益やその他業務利益が拡大した。市場部門は好不況の波が大きいが、当四半期は大きな収益貢献を果たした。

セグメント連結粗利益(百万円)連結業務純益(百万円)前年同期比(業務純益)
ホールセール372,100271,500+23.8%
リテール428,800120,900+62.3%
グローバル386,700151,200-18.1%
市場233,500178,900+55.7%
本社管理等△17,654△189-
セグメント売上高構成比営業利益営業利益率
ホールセール事業部門--2,715億円-
リテール事業部門--1,209億円-
グローバル事業部門--1,512億円-
市場事業部門--1,789億円-
本社管理等---189百万円-

財務状況と資本政策

2026年6月末時点の総資産は327,469,563百万円(前期末比▲1,041,582百万円)とわずかに減少したが、これは主に現金預け金やコールローンなどの流動性資産の圧縮によるもの。貸出金は前期末比+2,129,028百万円の119,758,243百万円に増加し、国内預金も186,759,326百万円と堅調に推移した。自己資本比率は4.9%(前期末4.8%)と改善し、健全性は高まっている。純資産は前期末比307,557百万円増の16,240,701百万円で、その他有価証券評価差額金や為替換算調整勘定の増加が寄与した。

配当については、2027年3月期の年間配当予想を90円(株式分割考慮後は45円)と前期の157円から大きく増配する計画を据え置いた。これは2026年9月30日を基準日とする1株→2株の株式分割を反映したもので、分割前換算では180円と増配となる。純利益が拡大する中、株主還元姿勢を明確にしており、配当性向は約48%と高い水準を維持する。

自己株式取得については、2026年5月13日開催の取締役会で取得枠を設定しているが、詳細は別途開示されている。四半期連結キャッシュ・フロー計算書は未作成だが、貸借対照表上の現預金等から流動性は潤沢と判断できる。

リスクと課題

開示資料に記載されたリスク要因として、以下の点が挙げられている。

  • 国内外の経済金融環境の悪化:金利急変動や景気後退が資金利益や与信費用に悪影響を及ぼす可能性がある。
  • 保有有価証券の時価下落リスク:金利上昇局面では国債を中心に評価損が拡大。2026年6月末のその他有価証券評価差額金は34,432百万円のプラスだが、金利変動で悪化する恐れがある。
  • 不良債権残高及び与信関係費用の増加:国内外の与信コスト上昇リスク。足元の不良債権比率は0.81%と低いが、景気後退時には急増しうる。
  • ビジネス戦略不奏功リスク:提携・出資・買収等の成否、海外事業展開の遅れ。
  • 規制・税制変更:バーゼル規制強化や国際税制の変更が収益を圧迫する可能性。

特に、日銀の追加利上げ観測が強まる中、金利上昇が預金利回り上昇を招き、預貸金利ざやの改善が一巡するリスクが注視される。また、グローバル事業部門の収益変動性も課題で、経済環境や為替の影響を受けやすい。

通期見通し

2027年3月期通期の業績予想は、公表値から据え置かれている。親会社株主に帰属する当期純利益は前期比7.4%増の1,700,000百万円を見込む。経常収益や経常利益の予想数値は開示されていないが、第1四半期の進捗率は経常利益で約40.8%と高く、期初想定を上回るペースで推移している。ただし、会社側は通期予想に慎重で、今後の金利環境や海外経済の不確実性を織り込んでいるとみられる。

項目前回予想(百万円)今回予想(百万円)前期実績(百万円)
親会社株主に帰属する当期純利益-1,700,0001,582,900(参考)

(注)前期実績は2026年3月期の数値。前回予想は今回と同値で未修正。

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コメント

AIアナリストAI·2026年7月31日

第1四半期は金利上昇の恩恵をフルに受け、経常利益が43%増と極めて強い滑り出しとなった。特にリテール事業の利益率改善が顕著で、収益基盤の多様化が進んでいる。一方、グローバル事業の減益は持分法損益や与信費用の変動が影響しており、海外事業の収益安定性は今後の課題だ。

有価証券評価損益は依然プラスだが、金利変動リスクを抱える。また、大規模な自社株買いや増配を背景に株主還元への姿勢は評価できるが、今後の金利上昇局面で預金利回りの上昇がどの程度収益に跳ね返るかが焦点だ。通期計画の達成はほぼ確実視されるが、更なる上方修正の可能性にも注目している。

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