ペプチドリーム、ノバルティスがHER2標的RLT第1相開始でマイルストーン受領を発表
ペプチドリーム(4587)は12日、ノバルティス社がHER2を標的とする放射性リガンド療法(RLT)[177Lu]Lu-DWJ155と[68Ga]Ga-DWJ155の第1相臨床試験を開始したことに伴い、マイルストーンフィーを受領したと発表した。対象は乳がん、非小細胞肺がん、胃がん/食道胃接合部がん、膀胱がんで、金額は非開示ながら2026年12月期第3四半期の売上収益に計上する。2例目の臨床段階進出となる。

ノバルティスがHER2標的RLTの第1相を開始、対象は4がん種
ノバルティス社は、ペプチドリームの創薬プラットフォーム PDPS を活用して得られた HER2標的放射性リガンド療法(RLT) である [177Lu]Lu-DWJ155 と診断用 [68Ga]Ga-DWJ155 の 第1相臨床試験 を開始した。本試験はClinicalTrials.govに NCT07660055 として登録され、組織学的または細胞診で確認された進行性の HER2陽性またはHR陽性HER2陰性またはトリプルネガティブ乳がん(TNBC)、非小細胞肺がん(NSCLC)、HER2陽性およびHER2低発現の胃がん/食道胃接合部がん(GEJ)、膀胱がん の患者を対象とする。試験は 用量漸増パート と 拡大パート の2部構成で、いずれもまず[68Ga]Ga-DWJ155を用いたPET/CTまたはPET/MRIによる画像評価を行い、その後に[177Lu]Lu-DWJ155を投与する。診断用RIで患者を選別し治療用RIを投与する診断・治療一体型デザインが特徴だ。主要評価項目は安全性、忍容性、被ばく線量、初期抗がん作用で、拡大パートでは推奨用量下での初期有効性も検討する。
マイルストーンフィーはQ3売上に計上、業績予想は据え置き
ペプチドリームは本試験開始に伴い、ノバルティス社から マイルストーンフィー を受領した。金額は 契約により非開示 だが、2026年12月期第3四半期の売上収益 として計上する予定である。本件は 2026年2月16日に公表した2026年12月期の業績予想 に織り込み済みで、業績予想の変更はない。業績予想に織り込み済みのため、今回の一過性収益が通期予想を押し上げる要因ではないが、共同研究の進展を示す収益計上となる。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受領時期 | 2026年8月12日発表 |
| 収益計上 | 2026年12月期第3四半期 |
| 金額 | 非開示(契約上の制約) |
| 業績予想 | 変更なし(2026年2月16日公表に織り込み済み) |
なお、2026年12月期第3四半期は7〜9月期であり、第3四半期決算での売上高に反映される見通し。金額非開示は大型製薬企業との契約では一般的で、マイルストーンフィー単独の影響は読みにくいものの、契約総額に対する累進的な進捗として評価できる。
戦略的意義:PDPS起点のRLTパイプライン、2例目の臨床段階
リード・パトリックCEOは「Novartis社が第1相臨床試験を開始したことは当社との創薬共同研究における新たな重要なマイルストーン。本プログラムが両社の共同研究から2つ目となる臨床段階に進んだことは、両社に共通する強いコミットメントと高い研究力、ならびに強固なパートナーシップを示している」とコメントした。ペプチドリームは2019年にノバルティス社と締結した共同研究開発契約に基づき、PDPS で得た特殊環状ペプチドによるRLT候補を導出してきた。同社は完全子会社PDRファーマを通じて国内で放射性医薬品販売を行い、自社開発と提携開発を並行するRI戦略を掲げる。今回の第1相入りは、2019年契約から2例目の臨床段階入りであり、プラットフォームの再現性を示す。RLT分野はノバルティスが先行するが、ペプチド技術を活かしたパイプライン拡充が期待される。
開示前後の株価推移
開示当日の終値(2026/8/12)
1,007円
最新終値(2026/10/23)
1,059.5円+5.2%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#ペプチドリーム#ノバルティス#放射性リガンド療法#HER2#マイルストーンフィー
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コメント
2019年契約でノバルティスとの共同研究から2例目の臨床段階入り。金額非開示だが、大型製薬企業との複数プログラム進展はPDPSの再現性を示す。第1相では安全性・線量測定が主要評価で、画像診断と治療のペア戦略は患者選別精度を高める可能性。今後、推奨用量決定と初期有効性データが株価カタリスト。非開示でもパイプライン価値の可視化が進む。
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