日東電工が中間・期末配当を各4円増額、年間72円に修正し最大500億円の自社株買い
日東電工は2026年10月27日、2027年3月期の年間配当予想を前回の64円から72円に引き上げた。中間配当は予想32円から36円に決め、期末も32円から36円へ増額する。加えて、最大1,700万株(発行済み株式総数の2.58%)を上限500億円で取得する。取得期間は11月4日から2027年3月24日まで。配当増額と自社株買いを同時実施し、成長投資と並行して株主還元とROE向上を目指す。

開示の要点
- 中間配当
- 36円(前回予想32円)
- 年間配当
- 72円(前回予想64円)
- 取得上限
- 1,700万株、発行済み株式の2.58%
- 取得総額
- 上限500億円
- 取得期間
- 2026年11月4日〜2027年3月24日
年間配当予想を72円に引き上げ
中間配当を1株36円とし、期末配当予想も36円に増額する。年間配当は前回予想から8円引き上げ、前期実績の60円からも12円増える。
| 1株当たり配当金(円) | 中間 | 期末 | 年間 |
|---|---|---|---|
| 前回予想 | 32.0 | 32.0 | 64.0 |
| 今回予想・決定額 | 36.0 | 36.0 | 72.0 |
| 前期実績 | 30.0 | 30.0 | 60.0 |
中間配当の基準日は2026年9月30日で、配当金総額は236億9,400万円。効力発生日は2026年11月27日とした。期末配当は予想であり、今回の修正により年間配当は前回予想、前期実績のいずれも上回る。
最大500億円の自己株取得を決議
日東電工は普通株式を対象に、最大1,700万株、総額500億円の自己株式取得を決めた。取得株数の上限は、自己株式を除く発行済み株式総数の2.58%に当たる。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 取得対象 | 当社普通株式 |
| 取得株数 | 上限1,700万株 |
| 取得総額 | 上限500億円 |
| 取得期間 | 2026年11月4日〜2027年3月24日 |
取得株数、金額はいずれも上限で、実際の取得規模はこの範囲内となる。配当の引き上げと自己株取得を組み合わせ、株主への還元を強める内容だ。
成長投資と資本効率の向上を両立
会社は中期経営計画「Nitto RISE 2028」の財務戦略・資本政策に基づき、成長投資を進めながら、手元流動性と株主資本の適正化を通じて資本効率を高める方針を示した。今回の決定では、財務状況や株価水準などを総合的に勘案したという。
- 資本政策: 成長投資を推進しつつ、手元流動性と株主資本の適正化に取り組む。
- 還元の狙い: 株主還元の充実とROE向上を目指す。
増配と自己株取得は、成長投資を続けながら資本効率も意識する方針を具体化したものだ。ただし、自己株取得は上限の設定であり、発表内容だけで実際の取得額や株数が確定したわけではない。
開示前後の株価推移
開示当日の終値(2026/10/27)
3,600円
最新終値(2026/10/27)
3,600円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/27更新
化学業界の今
掲載60社日東電工は化学業界の掲載60社中、売上高で15位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- +26.0%全業界 +16.1%
- 今期計画 営業利益
- +23.4%全業界 +10.8%
- 予想の上方修正
- 15社下方 0社
- 営業利益率(業界)
- 8.8%
- 日東電工−8.0%
- 化学(業界平均)+26.0%
- 全業界+16.1%
- 足元の業績今期第1四半期累計は43社合計で売上高+12.9%・営業利益+48.2%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は27社、下回る企業は4社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは15社、下方修正は0社。修正幅が最も大きいのは大阪有機(営業利益+45.3%)。





タグ#日東電工#増配#自己株取得#株主還元#配当#ROE#Nitto RISE 2028
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今回の開示は、年間配当予想の引き上げに加えて自己株取得も決め、株主還元を複数の手段で強化する点が焦点だ。年間配当は前期実績を上回る一方、買い付けは上限設定で、実際の取得状況は今後の開示で確認したい。成長投資との両立を掲げる同社が、資本効率の改善をどのように業績やROEへつなげるかも注目される。
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