東京海上HDが1株15株の株式分割を発表、株主優待は3年継続保有で7500円相当
東京海上ホールディングス(8766)は25日、2026年10月1日を効力発生日として1株を15株に分割すると発表した。あわせて100株以上を3年以上継続保有する株主に初回7,500円相当、翌年以降2,500円相当の電子マネー等を贈呈する株主優待制度の導入も決定。投資単位を大幅に引き下げ、個人投資家の裾野拡大を狙う。配当予想は分割後で期末8.17円に修正、自己株式取得は取得株数を19.5億株に変更する。

株式分割の概要とスケジュール
東京海上HDは、2026年9月30日を基準日として、同日付の株主名簿に記載された株主の所有する普通株式を1株につき15株の割合で分割する。効力発生日は2026年10月1日。分割前の発行済株式総数は19億3,400万株、分割により270億7,600万株が増加し、分割後の発行済株式総数は290億1,000万株となる。発行可能株式総数は現行の80億株から1,000億株へ拡大する。
今回の分割は、当社株式の投資単位当たりの金額を引き下げ、より投資しやすい環境を整えることで、投資家層の拡大を図ることが目的。1株15株の分割により、理論上の株価は従来の15分の1となり、最低投資金額が大幅に低下する。東京海上HDの株価は近年上昇しており、分割前は1株あたり5,000円前後で推移していたことから、単元株(100株)購入には50万円超が必要だった。分割後は100株で3万円台前半となる見通しで、個人投資家の参入障壁が大きく下がる。
分割の日程は以下の通り。
| 項目 | 日付 |
|---|---|
| 基準日公告日 | 2026年9月15日(火)予定 |
| 基準日 | 2026年9月30日(水) |
| 効力発生日 | 2026年10月1日(木) |
なお、株式分割に伴い定款の一部変更も決定しており、発行可能株式総数を80億株から1,000億株に引き上げる。これは会社法第184条第2項に基づくもので、効力発生日は同じく2026年10月1日。
株主優待制度の導入内容と狙い
東京海上HDは、2027年3月31日を初回基準日とする株主優待制度を導入する。対象となるのは、当社普通株式100株以上を3年以上継続保有した株主。継続保有の判定は、毎年3月31日と9月30日時点の株主名簿に、同一株主番号で連続して7回以上記載または記録された場合とする。初回の株主優待として7,500円相当の電子マネー等を贈呈し、翌年以降も100株以上を継続保有していれば毎年2,500円相当を贈呈する。
優待内容は下表の通り。
| 継続保有状況 | 優待内容 |
|---|---|
| 100株以上を3年以上継続保有 | 初回 7,500円相当の電子マネー等 |
| 初回優待の翌年以降も100株以上を継続保有 | 2,500円相当の電子マネー等 |
2027年3月31日時点で既に3年以上継続保有している株主には、初回から7,500円相当が贈呈される。売却などで株主番号の連続性が途切れた場合は、それ以前の保有期間は通算されない。
今回の優待制度は、単なる株主還元ではなく、東京海上グループの2035年に向けた挑戦を長い時間軸で支えてもらうことを強く意識した設計だ。会社側は「株主を資本の提供者としてだけではなく、幸せにあふれる社会と未来をともに創造する長期のパートナー」と位置付けており、長期保有型株主の拡大を明確に打ち出した。
配当予想修正と自己株式取得変更
株式分割に伴い、2027年3月期の期末配当予想を1株当たり8.17円に修正した。2026年5月20日公表時点では122.5円としていたが、これは分割前の株数に基づくもの。分割後換算では122.55円となり、実質的には従来予想とほぼ同額だ。中間配当は122.5円のまま据え置き、通期では分割前換算で245.05円と、前期実績の218円から実質27.05円の増配となる。
配当予想の修正内容は下表の通り。
| 項目 | 第2四半期末 | 期末 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 直近の配当予想(分割前) | 122.5円 | 122.5円 | 245円 |
| 今回の配当予想(分割後) | 122.5円 | 8.17円 | - |
| 株式分割前換算 | - | 122.55円 | 245.05円 |
| 前期実績 | 105.5円 | 112.5円 | 218円 |
自己株式取得については、取得株式数の上限を1億3,000万株から19億5,000万株に変更した。これは株式分割比率(1株→15株)に合わせた形式的な変更で、取得価額の総額は2,000億円のまま。取得期間も2026年5月21日から2026年12月23日までで変更はない。
変更内容は下表の通り。
| 項目 | 変更前 | 変更後 |
|---|---|---|
| 取得株式数 | 1億3,000万株(上限) | 19億5,000万株(上限) |
| 取得価額総額 | 2,000億円(上限) | 2,000億円(上限) |
| 取得期間 | 2026年5月21日~12月23日 | 2026年5月21日~12月23日 |
なお、発行可能株式総数の変更は、分割後の発行済株式総数290億1,000万株に対して十分な余裕を持たせるもので、今後の機動的な資本政策に備える狙いがある。
開示前後の株価推移
開示当日の終値(2026/8/25)
493.9円
最新終値(2026/10/23)
572.2円+15.9%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#株式分割#株主優待#東京海上HD#配当予想修正#自己株式取得
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コメント
1株15株の分割により最低投資金額は理論上15分の1に低下し、100株保有基準も実質的なハードルが大幅に下がる。優待は3年継続保有を条件としており、短期売買を排除し長期保有を促す設計だ。配当は分割調整で実質変わらず、自社株買いの株数変更も形式的。経営陣は個人株主との対話拡大と安定株主形成を同時に狙っており、今後の株主構成変化が注目される。
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