マース、2027年3月期第2四半期決算、減収減益も下期に新製品本格導入

マースの2027年3月期第2四半期決算は、売上高が前年同期比13.5%減の144億88百万円、営業利益が同29.7%減の33億69百万円、純利益が同22.1%減の28億34百万円となり、減収減益でした。主力のアミューズメント関連事業が落ち込む一方、スマートソリューションとホテル・レストランは増収。新製品の本格導入を下期に見込むものの、通期予想は据え置き、年間配当も150円を維持しました。

決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 145億円 | -13.5% | 337億円 | 43% |
| 営業利益 | 34億円 | -29.7% | 90億円 | 38% |
| 純利益 | 28億円 | -22.1% | 67億円 | 42% |
| 営業利益率 | 23.3% | |||
この決算のポイント
- 1主力のアミューズメント関連事業は売上高が前年同期比19.0%減、セグメント利益は27.7%減
- 2スマートソリューション関連事業は売上高が1.5%増えた一方、セグメント利益は4.0%減
- 3ホテル・レストラン関連事業は売上高7.8%増、利益は69.2%減の5百万円にとどまる
- 4通期予想は売上高337億円、営業利益89億50百万円で据え置き、営業利益の進捗率は37.6%
- 5自己株式を120万株、36億84百万円取得。年間配当予想は前期と同じ150円
業績のポイント
マース(マースグループホールディングス)の2027年3月期中間期は、売上高が前年同期比13.5%減の144億88百万円、営業利益が29.7%減の33億69百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が22.1%減の28億34百万円でした。主力事業の落ち込みが全体を押し下げ、営業利益率も前年同期の約28.6%から約23.3%に低下しました。
- アミューズメントの減収: 売上高は前年同期比19.0%減。スマート遊技機や新紙幣対応の設備投資が一巡しつつある一方、ホールの省人化・店舗DX需要は続いています。
- 利益率への圧力: 売上総利益が前年同期から減る一方、販売費及び一般管理費は約3.5%増え、営業利益の減少幅が売上高を上回りました。
- 純利益を下支えした特別利益: 投資有価証券売却益3億44百万円を計上。営業利益の減少に比べ、純利益の落ち込みは小幅にとどまりました。
雇用・所得環境の改善やインバウンド需要が見られたものの、原油高、物流費の増加、為替変動などで先行きは不透明です。会社はDXやAIの活用、業務効率化を進める方針を示しており、下期は新製品の導入が業績の回復につながるかが焦点です。なお、前年同期比の減収減益は前期から続いており、主力事業の販売回復が重要な課題となっています。
セグメント別動向
主力のアミューズメント関連事業が大幅減収となる一方、スマートソリューションとホテル・レストランは増収でした。利益面では、ホテル・レストランの採算低下も目立ちます。
アミューズメント関連事業は売上高が前年同期比19.0%減、セグメント利益が27.7%減でした。スマート遊技機や新紙幣対応に伴う設備投資が一巡しつつあり、ホールのコスト負担も重い状況です。一方で、店舗運営の効率化やデータ活用の需要は底堅く、導入店舗数は累計1,343店舗、市場シェアは23.6%でした。9月に発表したカードレスシステムなどの新製品は、下期から本格導入を見込みます。
スマートソリューション関連事業は売上高が前年同期比1.5%増、セグメント利益は4.0%減でした。物流・製造・医療分野で人手不足への対応やDX投資が続き、AI、IoT、RFIDなどを使った省人化提案が売上を支えました。半導体後工程向け検査装置の需要も堅調ですが、利益は小幅に減っています。
ホテル・レストラン関連事業は売上高が前年同期比7.8%増えた一方、セグメント利益は69.2%減の5百万円でした。訪日客や国内観光の需要を取り込みましたが、人件費、食材費、エネルギー費などの上昇が利益を圧迫しています。御殿場のホテルでは一部客室を改装し、プライベートサウナ付きの特別客室を設けるなど、客室単価の向上を目指しています。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| アミューズメント関連事業 | 103億円 | 71% | 35億円 | 33.6% |
| スマートソリューション関連事業 | 28億円 | 19% | 3億円 | 9.0% |
| ホテル・レストラン関連事業 | 14億円 | 10% | 5.688百万円 | 0.4% |
財務状況と資本政策
中間期末の総資産は前期末比0.7%減の935億63百万円、自己資本比率は90.7%でした。営業キャッシュフローで資金を確保しつつ、設備投資と自己株式取得に資金を振り向けています。
| 項目 | 2027年3月期中間期 | 比較・前年同期 |
|---|---|---|
| 営業CF(百万円) | 4,389 | 前年同期4,773 |
| 投資CF(百万円) | -2,887 | 前年同期-854 |
| 財務CF(百万円) | -5,076 | 前年同期-1,382 |
| 現金及び現金同等物(百万円) | 35,383 | 前期末から3,580減 |
| 年間配当予想(円) | 150 | 前期実績150 |
5月の取締役会決議に基づき、自己株式120万株を36億84百万円で取得し、9月15日に取得を終えました。取得枠の上限は42億円で、財務活動による支出の主因となっています。自己資本比率が高く、資本の厚みを保ちながら株主還元を進める姿勢がうかがえます。一方、投資活動では有形固定資産の取得や投資有価証券の取得があり、現金残高は前期末から減少しました。
通期見通し
マースは2027年3月期の連結業績予想を修正せず、売上高337億円、営業利益89億50百万円を見込んでいます。中間期の営業利益進捗率は37.6%で、下期の挽回が必要です。
| 項目 | 中間期実績 | 通期予想 | 会社予想の前年比 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 14,488 | 33,700 | +4.4% |
| 営業利益(百万円) | 3,369 | 8,950 | +1.8% |
| 経常利益(百万円) | 3,743 | 9,700 | +0.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 2,834 | 6,700 | +0.9% |
今回の中間決算では、期初に公表した通期予想から変更はありません。下期はアミューズメント関連事業で新製品の導入を本格化する計画ですが、主力事業の投資需要が回復するかが予想達成の鍵です。年間配当予想も150円で据え置いています。
リスクと課題
主力のアミューズメント事業では、設備投資の一巡とホールの経営負担が続いています。コスト上昇や需要の変化に加え、新製品の導入状況が下期の業績を左右します。
- ホールの投資動向: スマート遊技機や新紙幣対応の設備投資は一巡しつつあります。大手チェーンへの集約が進む可能性もあり、店舗向けシステムの導入時期や投資額が売上に影響します。
- 人件費・原材料などの上昇: ホテル・レストランでは人手不足に伴う人件費に加え、食材、エネルギー、物流費が上昇しています。売上が伸びても利益を確保できないリスクがあります。
- 外部環境の変動: 中東情勢を背景とした原油高や為替変動は、物価や物流コストを通じて事業環境に影響する可能性があります。
- 通期予想の達成: 中間期の営業利益進捗率は37.6%です。下期に見込む新製品の導入や各事業の需要が計画に届かなければ、利益予想の達成が難しくなるおそれがあります。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/10/29)
2,985円
最新終値(2026/10/29)
2,985円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/29更新
マースをライバルと比較
年収・業績・株価を並べて機械業界の今
掲載54社マースは機械業界の掲載54社中、売上高で53位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- +17.1%全業界 +16.0%
- 今期計画 営業利益
- +14.1%全業界 +11.7%
- 予想の上方修正
- 17社下方 3社
- 営業利益率(業界)
- 9.6%
- マース−1.8%
- 機械(業界平均)+17.1%
- 全業界+16.0%
- 足元の業績今期第1四半期累計は31社合計で売上高+14.5%・営業利益+25.8%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は7社、下回る企業は19社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは17社、下方修正は3社。修正幅が最も大きいのはTHK(営業利益+84.6%)。






タグ#マース#決算#決算分析#四半期決算#2027年3月期#減収減益#アミューズメント#自己株式取得#配当
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今回の決算は、アミューズメント関連事業の設備投資一巡が全社業績に響く一方、スマートソリューション事業では物流・医療などの省人化需要を取り込めている点が対照的です。
自己株式取得と高い自己資本比率は株主還元を支える材料ですが、営業利益の進捗は通期計画を下回るペースです。下期に予定するカードレスシステムなどの導入が、主力事業の回復をどこまで後押しするかに注目します。
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掲載企業

株式会社マースグループホールディングス
東証 6419
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