カカクコム、TOB競合でベインが静観、カムグラス1の買付価格3570円に対抗せず
カカクコム(2371)を巡るTOB競争で、ベインキャピタルとLINEヤフー連合の買収主体BCPE Blitzは2026年8月21日、既存のKamgras 1によるTOB価格1株3,570円に対抗する価格引き上げを当面見送り、TOB競争は静観局面に入った。BCPE BlitzはOasisとの応募契約に基づく価格変更期間を8月20日に満了させ、契約を終了した。一方、Oasisは3,640円を下回るTOBを支持しない姿勢を維持している。

BCPE Blitz、価格変更せずOasisとの応募契約終了
カカクコムは8月19日、ベインキャピタルとLINEヤフー(本提案者ら)から連絡を受け、BCPE BlitzがOasisとの間で締結した応募契約に基づく5営業日の価格変更期間(2026年8月20日満了)中にはOasisに対して公開買付価格の変更を申し入れる予定はなく、同時点では同社に対しても、Kamgras 1公開買付けの期間中(2026年8月27日まで)には公開買付価格の引き上げを提案する予定はないと伝えられた。8月21日にLINEヤフーが公表した経過開示によると、BCPE Blitzは8月13日付のKamgras 1による買付価格引き上げ(1株3,570円)を踏まえ、自らの提案(3,520円、KDDIと不応募契約を締結できた場合は3,640円)について株主の判断を仰ぐため、Kamgras 1公開買付けの期間満了を静観するとした。その結果、応募契約は8月20日の経過をもって終了した。BCPE Blitzは、Kamgras 1との競合を意識しつつ、現時点では価格競争に踏み込まない構えだ。
OasisはBCPE Blitz支持を継続、3640円が少数株主への最高提案と認識
BCPE Blitzは、8月14日にOasisと実施した面談や、8月18日付でOasisが公表した「オアシスはカカクコムに対する1株当たり3,640円を下回る公開買付けを支持せず」と題するプレスリリースの内容から、Oasisには引き続きBCPE Blitzの提案をご支持いただいている状況だと理解しているという。Oasisは同日時点で、少数株主に対する最も高い提案はKDDIからの協力が得られることを前提とするBCPE Blitzによる1株当たり3,640円の提案であると認識している。BCPE Blitzは、公開買付けを開始する際にはOasisとの間で改めて応募契約と同等の契約を締結するべく交渉する予定で、Oasisに引き続き支持される状況が続く限り、契約締結に支障はないと考えている。Oasisとの関係維持がBCPE Blitzの対抗TOBの成否を左右する要因となる。
カカクコム取締役会は中立維持、両提案を並行検討
カカクコムは、Kamgras 1公開買付けに賛同する旨、株主が応募するか否かは株主の判断に委ねる旨、新株予約権者についても判断を委ねる旨の意見に変更はないと表明した。Kamgras 1公開買付けとBCPE Blitzによる公開買付けは両立し得ないことから、取締役会および特別委員会は、今後Kamgras 1および本提案者らと誠実に協議を行い、いずれの取引がより当社の企業価値向上および株主共同の利益に資するか、公開買付けの成立可能性があるか等を慎重に検討していく方針だ。両提案の価格条件を整理すると以下の通りである。
| 提案者 | 公開買付価格 | 条件 |
|---|---|---|
| Kamgras 1 | 1株3,570円 | 8月13日付で引き上げ済み |
| BCPE Blitz | 1株3,520円 | KDDIと不応募契約を締結できた場合は3,640円 |
現時点ではBCPE Blitzは価格変更を見送っており、TOB競争の帰趨はKDDIの動向次第となっている。当社は中立を維持しており、株主は8月27日のKamgras 1公開買付け期間満了までに応募判断を迫られる。なお、本開示はBCPE BlitzのTOBに対する意見表明ではないとしている。
開示前後の株価推移
開示当日の終値(2026/8/21)
3,700円
最新終値(2026/10/23)
3,760円+1.6%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#カカクコム#TOB#M&A#ベインキャピタル#LINEヤフー
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コメント
今回の開示は、競合する2つのTOBが並存する中で、BCPE Blitzが価格引き上げ競争を避け、Kamgras 1のTOB成立を静観する戦術を選んだことを示す。Oasisは3640円を下回るTOBを支持しないと明言しており、仮にKamgras 1のTOBが成立してもOasisは応募しない可能性が高い。KDDIが不応募契約に応じるかが、BCPE Blitz提案の実効性を左右する。KDDIの協力の有無が最終的な落とし所を決める。投資家は8月27日までの応募期限と、その後の対抗TOB開始の可能性を注視する必要がある。
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