フューチャー、MBO後の株式併合を決議、1千万株を1株に併合し12月23日上場廃止へ
フューチャーは、MBOに伴う株式併合と自己株式の消却を実施する。11月30日の臨時株主総会で承認されれば、普通株式を1,000万株につき1株に併合し、12月23日に上場廃止となる予定だ。公開買付け後も残る株主には、端数処理を通じて1株当たり2,451円相当を交付する計画。自己株式664万8,879株の消却と資本金の39億円減額も進め、非公開化へ最終段階に入る。

開示の要点
- 買付価格
- 1株2,451円
- 併合比率
- 1,000万株を1株に
- 上場廃止
- 2026年12月23日予定
- 自己株消却
- 6,648,879株、6.97%
- 併合効力日
- 2026年12月25日予定
MBO後の株式併合で非公開化へ
臨時株主総会で株式併合などが承認されれば、フューチャーはキーウェスト・ネットワークのみを株主とする形に移行する。公開買付けの決済後、同社はフューチャー株式の82.78%を保有している。
- 総会の議案: 株式併合、単元株式数の定めの廃止、定款変更、資本金の額の減少を付議する。
- 株式併合の仕組み: 併合前の発行済株式数は、自己株式消却後で88,679,121株。併合後は8株となる見込みで、公開買付者以外の株主の保有分は1株未満の端数となる。
| 手続き | 日程 |
|---|---|
| 臨時株主総会 | 2026年11月30日予定 |
| 整理銘柄の指定 | 2026年11月30日予定 |
| 最終売買日 | 2026年12月22日予定 |
| 上場廃止日 | 2026年12月23日予定 |
| 株式併合の効力発生日 | 2026年12月25日予定 |
端数となる株式は裁判所の許可を得て公開買付者が買い取り、株主には保有株数に応じた現金を交付する計画だ。上場廃止後は東証プライム市場で売買できなくなるため、株主は総会後の手続きと売却代金の交付時期に注意が必要となる。
端数株主への交付額は公開買付価格と同水準
端数処理で株主に交付する金額は、保有株数に公開買付価格を乗じた額を予定する。公開買付価格は、2026年7月28日の終値に対して4.74%、過去6カ月の終値平均に対して45.55%のプレミアムを付けた水準だ。
- 価格交渉: 公開買付者の当初提案は1株1,950円。その後、特別委員会が引き上げを求め、最終的に2,451円で合意した。
- 株式価値の評価: 第三者機関2社のDCF法による算定レンジは、それぞれ1株2,003~2,686円、2,188~2,863円。2,451円は両レンジ内にある。
- 端数処理の流れ: 会社は2027年1月上旬をめどに裁判所へ許可を申請し、同月下旬をめどに売却、株主への代金交付は2027年3月中旬を見込む。裁判所の許可や端数調整などにより、実際の交付額が予定と異なる場合がある。
特別委員会は独立した助言機関を起用し、公開買付者との交渉に関与した。第三者機関は公開買付価格を一般株主にとって財務的に公正とする意見を示しており、会社はこうした手続きを踏まえて価格を妥当と判断した。
自己株消却と資本金減額、AI投資を見据える
自己株式の消却と資本金の減額も、株式併合などと合わせて進める。会社は非公開化によって、AIを軸とした中長期投資や人材育成を進めやすくする狙いを説明している。
- 消却の内訳: 2026年10月9日時点の自己株式6,594,016株に、12月24日までに無償取得する予定の譲渡制限付株式54,863株を加えた株数を消却する。消却後の発行済株式数は88,679,121株となる。
- 資本金の減額: 40億円から39億円を減らして1億円とし、減少額はその他資本剰余金に振り替える。会社は、発行済株式数や純資産額に変更はなく、業績への影響もないとしている。
- 非公開化後の方針: AIを含む先端技術への研究開発、開発プロセスのAI活用、人材の確保・育成、戦略的な出資・提携などに取り組む考えを示した。
会社は、短期的な業績や株式市場の評価に左右されず、先行投資や構造改革を進められることを非公開化の利点に挙げる。従業員の成長機会やAI人材育成にも触れているが、今回の開示に雇用や拠点の変更は示されていない。
開示前後の株価推移
開示当日の終値(2026/10/28)
2,428円
最新終値(2026/10/28)
2,428円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/28更新
フューチャーをライバルと比較
年収・業績・株価を並べてITサービス業界の今
掲載31社フューチャーはITサービス業界の掲載31社中、売上高で14位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- +10.0%全業界 +17.1%
- 今期計画 営業利益
- +28.8%全業界 +11.4%
- 予想の上方修正
- 7社下方 0社
- 営業利益率(業界)
- 14.5%
- フューチャー+15.3%
- ITサービス(業界平均)+10.0%
- 全業界+17.1%
- 足元の業績今期第1四半期累計は12社合計で売上高+6.4%・営業利益+10.6%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は3社、下回る企業は11社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは7社、下方修正は0社。修正幅が最も大きいのはAppier(営業利益+16.7%)。





タグ#フューチャー#MBO#株式併合#自己株式消却#上場廃止#ITサービス#AI投資
この記事はいかがでしたか?
登録不要・匿名で送信コメント
株主にとっては、上場廃止後に市場で売却できなくなる一方、端数処理で公開買付価格と同額を基準とする現金交付が予定されている点が焦点だ。2,451円は過去6カ月平均を45.55%上回るが、発表前日の終値に対する上乗せは4.74%にとどまる。株価が直近で上昇していた影響もあり、プレミアムを期間別に見ておきたい。非公開化後はAI関連投資や人材育成を進める方針だが、投資の成果と財務規律の両立が中長期の注目点となる。
Googleで業界ダイジェストを優先表示
Google検索の「トップニュース」やAIによる概要で、当サイトの記事が見つけやすくなります。
関連記事
同社の関連記事
ITコンサル・開発支援の最新記事
- 決算解説SHIFT2026年8月期SHIFT、2026年8月期通期決算、売上高1616億円で過去最高益も純利益は減益

- 決算解説システナ2027年3月期 第1四半期システナ、2027年3月期第1四半期決算、営業利益9.0%増で増収増益

- 決算解説NSD2027年3月期 第1四半期NSD、2027年3月期第1四半期決算、増収増益でDX・AI事業が29%増

- 決算解説電通総研2026年12月期 第2四半期(中間期)電通総研、2026年12月期第2四半期決算、営業利益15.8%増で各段階利益が増益

- 吸収分割・合併SHIFT10月27日SHIFT、保険特化のSHIFT AXISを2027年4月に吸収合併、コンサル機能新設で提案力強化

- 株式発行・消却に関する開示NSD9月28日NSD、2026年10月に自己株式300万株を消却、発行済総数は8,300万株に



