ジェイテクト、2027年3月期売上高予想を1兆9200億円に上方修正、欧州事業譲渡損失156億円を計上
ジェイテクトは2027年3月期の連結売上収益予想を前回の1兆8800億円から1兆9200億円へ、事業利益を900億円から950億円へ引き上げた。一方、売上収益は前期実績の1兆9249億5000万円を下回り、営業利益以下の予想は据え置く。欧州自動車事業の譲渡損失は従来見込みの50億円から156億円に確定した。売上・事業利益を上方修正しつつ譲渡損を計上。

開示の要点
- 修正後売上収益
- 1兆9200億円
- 修正後事業利益
- 950億円
- 譲渡損失
- 156億円
- 譲渡完了日
- 2026年7月31日
売上収益と事業利益を上方修正
2027年3月期の売上収益予想を前回比400億円、事業利益予想を50億円引き上げた。前期実績との比較では、売上収益は下回る一方、事業利益は上回る見通しだ。
| 指標(億円) | 前回予想 | 今回予想 | 前期実績 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 18,800 | 19,200 | 19,249.5 |
| 事業利益 | 900 | 950 | 756.8 |
| 営業利益 | 750 | 750 | 248.5 |
| 税引前利益 | 700 | 700 | 273.8 |
| 親会社帰属利益 | 500 | 500 | 119.7 |
| 指標 | 前回予想 | 今回予想 | 前期実績 |
|---|---|---|---|
| 基本的1株当たり利益(円) | 157.07 | 157.06 | 37.62 |
売上収益は前回予想比2.1%、事業利益は同5.6%の引き上げとなった。売上収益は前期実績に届かないが、事業利益や営業利益、親会社帰属利益は前期実績を上回る予想で、利益段階によって前期との比較が異なる。
欧州事業の譲渡損失は156億円に確定
欧州自動車事業の譲渡に伴う損失は、当初見込みの50億円から156億円に確定し、2027年3月期中間連結会計期間にその他の費用として計上した。
- 対象事業: 主に欧州顧客向けに自動車部品を製造・販売する連結子会社7社。
- 確定の経緯: 譲渡完了後、会計処理の精査と監査法人との協議を経て計上額が決まった。
- 譲渡の状況: 株式等の譲渡は2026年7月31日付で完了している。
譲渡損失が当初想定を上回ったことが今回の費用計上の要点だ。なお、会社はこの損失の計上を公表したうえで、通期の営業利益以下の予想を変更していない。
第2四半期実績や為替前提を反映
今回の修正では、第2四半期までの業績に加え、為替前提の変更や直近の市場動向を反映した。売上収益と事業利益は前回予想を上回る一方、営業利益以下は予想を維持する。
- 為替前提: 1米ドル157円、1ユーロ182円。
- 第3四半期以降の為替前提: 1米ドル155円、1ユーロ180円。
- 利益予想: 営業利益750億円、税引前利益700億円、親会社帰属利益500億円で、いずれも前回予想から変更なし。
売上収益と事業利益の上方修正は、足元の業績や市場・為替の見直しを反映したものだ。一方、譲渡損失を含む通期利益予想は据え置かれており、今後は実績が前提とする為替や市場動向に沿うかが焦点となる。
欧州事業の譲渡で事業構成も変化
今回の譲渡は、欧州の自動車部品事業を担う連結子会社7社の事業構成に関わる動きだ。業績面では譲渡に伴う損失を計上する一方、通期予想では営業利益以下の数値を維持した。
就職活動中の学生や従業員にとっては、欧州の事業運営体制が変わる点が注目される。ただし、開示資料には雇用や拠点の扱いに関する記載はなく、影響の具体像はこの資料だけでは判断できない。
開示前後の株価推移
開示当日の終値(2026/10/29)
2,051.5円
最新終値(2026/10/29)
2,051.5円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/29更新
ジェイテクトをライバルと比較
年収・業績・株価を並べて自動車業界の今
掲載29社ジェイテクトは自動車業界の掲載29社中、売上高で13位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- −2.6%全業界 +16.0%
- 今期計画 営業利益
- +2.1%全業界 +11.7%
- 予想の上方修正
- 6社下方 4社
- 営業利益率(業界)
- 4.3%
- ジェイテクト+34.0%
- 自動車(業界平均)−2.6%
- 全業界+16.0%
- 足元の業績今期第1四半期累計は16社合計で売上高+11.6%・営業利益+13.7%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は6社、下回る企業は9社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは6社、下方修正は4社。修正幅が最も大きいのは日野(営業利益+87.5%)。





タグ#ジェイテクト#業績予想修正#欧州自動車事業#事業譲渡#譲渡損失#自動車部品#2027年3月期
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売上収益と事業利益の上方修正だけを見ると業績が一段と強まったように映るが、前期実績との比較では売上収益は下回る。欧州事業の譲渡損失が当初見込みを上回っても営業利益以下の通期予想を据え置いた点から、投資家は修正後の利益目標だけでなく、譲渡後の事業構成や為替・市場前提の実現度を確認したい。売上の上方修正と前期比の差を分けて見ることが重要だ。
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