パンパシフィック、日本トイザらスの事業譲渡を受入れ。リテール成長戦略の柱として全従業員の承継も視野に
株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)は、民事再生手続中の日本トイザらスに対し、おもちゃ・子供用品等の販売事業を譲り受ける契約を締結した。この決断は国内リテール事業の強化と位置付けられ、同社の成長戦略における重要な一歩となる。

長期計画「Double Impact 2035」の中核戦略として実行
株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(以下、当社)は、2025年8月に策定した長期経営計画「Double Impact 2035」に基づき、成長戦略を着実に実行する方針だ。同計画では、2035年6月期に売上高4兆2,000億円、営業利益3,300億円という定量目標を掲げている。当社グループは国内リテール事業を成長の中核と位置付け、既存事業の強化に加え、新たな顧客層や事業領域の獲得、グループシナジーの創出を通じて持続的な成長を目指している国内店舗網の再編。
日本トイザラスは乳幼児からファミリー層に至る幅広い顧客層に対応する専門性を有し、全国に広範なネットワークを展開してきた。これに対し当社は、事業譲渡を通じた傘下収容によって、新たな顧客層の獲得とLTV(Life Time Value)の拡大を見込む。顧客最優先主義のもと、時代に応じた品揃えや売場変化を柔軟に行い、幅広い支持を得る店舗づくりを進めるという方針は、日本トイザラスの持つ強みを活用した展開が可能となるため、グループの持続的成長に資すると判断して本契約を締結した。
事業概要と承継計画:民事再生手続前提での実行
本事業譲渡は、当社の完全子会社である株式会社オペレーションシェアードサービス(OSS)が、日本トイザラスから玩具・子供用品等の販売事業等を譲り受ける形式で行われる。OSSの資本金は1,000万円、設立日は2019年5月15日であり、本社業務の受託などを行ってきた。
注目すべきは人的統合の姿勢だ。当社は日本トイザラスの従業員について可能な限り全従業員の承継を目指しており、そのために各店舗の賃貸人への協力を依頼する予定となっている。この取り組みは、単なる資産買収にとどまらず、既存のサービス体制と人材ネットワークを維持しつつ自社のリテール強化合流を図るという経営判断を示している。
事業譲渡の実行条件としては、民事再生法第42条第1項第1号に基づく裁判所の許可取得などが前提となっている。日付面では、取締役会決議日が2026年9月29日、契約締結日が2026年10月1日、事業譲渡実行予定日が2026年10月30日となっている。本件は適時開示基準に該当しないため任意開示だが、グループ戦略の重大転換点となる出来事である。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 譲渡対象会社 | 日本トイザラス株式会社 |
| 譲受主体 | 株式会社オペレーションシェアードサービス(OSS) |
| 事業内容 | おもちゃ、子供用品等の販売事業 |
| 従業員の扱い | 可能な限り全従業員の承継を目指す |
| 実行予定日 | 2026年10月30日(予定) |
業績への影響については現在精査中であり、今後に注意が必要だが、リテール部門の再編と成長戦略の実行という点で大きな意味を持つ。
開示前後の株価推移
開示当日の終値(2026/10/1)
704.7円
最新終値(2026/10/23)
744.5円+5.6%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#パン・パシフィック#日本トイザラス#事業譲渡#民事再生法#リテール戦略#Double Impact 2035#OSS
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コメント
本件は、単なる不良資産の買収ではなく、パンパシフィックが掲げる「国内リテール事業を成長の中核」とする長期計画の実行部隊としての位置づけが明確だ。業界再編の流れで安定した顧客基盤を持つブランドを取得することで、既存の業務スーパーやホーマックなどとのシナジー創出を狙っていると言える。特に全従業員の承継を目指している点は、サービス品質の維持と即戦力人材の確保という点で合理的であり、短期的なコスト増懸念を上回る長期的な成長余地があると評価できる。ただし、民事再生手続前提であるため、法的プロセスの完了まで実行リスクは残る。投資家は裁判所許可の進行状況および統合後のシナリー開示をウォッチすべきだ。
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