MARUWA、2027年3月期第2四半期決算、売上高41.7%増で中間期最高益

MARUWAの2027年3月期第2四半期決算を分析すると、AI向け投資や半導体需要の高まりを背景に、売上高は前年同期比41.7%増、営業利益は62.4%増となり、中間期として売上高と各利益が過去最高を更新しました。下期の強い需要を見込み、通期予想を再度上方修正。次世代高速通信や新エネルギー車向けの増産に向け、工場投資も進めます。

決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 469億円 | +41.7% | 1,015億円 | 46% |
| 営業利益 | 176億円 | +62.4% | 383億円 | 46% |
| 純利益 | 121億円 | +63.5% | 260億円 | 47% |
| 営業利益率 | 37.5% | |||
この決算のポイント
- 1セラミック部品事業は次世代高速通信と汎用メモリ向けの回復で、売上高が前年同期比44.7%増
- 2照明機器事業はLED需要を取り込み、売上高が前年同期比21.1%増、セグメント利益は26.7%増
- 3通期売上高予想は1,015億円、営業利益予想は383億円に再度上方修正
- 4年間配当予想は110円で、前期実績の102円から8円増額する見通し
- 5瀬戸・土岐・三春の各工場で増産や生産体制の拡充を進め、需要の取り込みを目指す
業績のポイント
MARUWA(株式会社MARUWA)の2027年3月期中間期は、売上高・営業利益・経常利益・中間純利益がいずれも過去最高を更新しました。売上高は前年同期比41.7%増、営業利益は62.4%増、親会社株主に帰属する中間純利益は63.5%増です。
主な追い風は、次世代高速通信向けの需要拡大と、半導体関連の汎用メモリ向け需要の回復です。新エネルギー車向けも堅調に推移し、幅広い用途でセラミック部品の販売が伸びました。
世界的なインフレや金融政策、地政学リスクが意識される環境でも、AI需要の拡大を受けた投資活発化や半導体需要の高まりが業績を押し上げました。中間期で売上高と各利益が過去最高となり、下期の需要拡大を見込んだ通期予想の再上方修正につながっています。
セグメント別動向
セラミック部品事業は売上高が41,879百万円、セグメント利益が17,806百万円でした。次世代高速通信向けの需要拡大に加え、汎用メモリ向けの需要が回復し、新エネルギー車向けも堅調でした。
照明機器事業は売上高が5,041百万円、セグメント利益が890百万円でした。政府が掲げる2030年の照明100%LED化に向けた需要の高まりを受け、業績は高水準で推移しました。
| 事業 | 売上高の前年比 | セグメント利益の前年比 |
|---|---|---|
| セラミック部品 | +44.7% | +62.7% |
| 照明機器 | +21.1% | +26.7% |
売上高の大半を占めるセラミック部品事業が大きく伸び、全社の増収増益をけん引しました。照明機器事業もLED化需要を取り込み、両事業そろって増収増益となっています。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| セラミック部品事業 | 419億円 | 89% | 178億円 | 42.5% |
| 照明機器事業 | 50億円 | 11% | 9億円 | 17.7% |
財務状況と資本政策
中間期末の総資産は前期末比14,571百万円増の177,262百万円となり、自己資本比率は89.4%でした。営業活動で資金を確保しながら、新工場などの設備投資を継続しています。
| 項目 | 2027年3月期中間期末・実績 | 比較 |
|---|---|---|
| 総資産(百万円) | 177,262 | 前期末比+14,571 |
| 自己資本比率 | 89.4% | 前期末比-1.1ポイント |
| 営業CF(百万円) | 6,686 | 前年同期比-26.3% |
| 投資CF(百万円) | -6,632 | 前年同期は-8,100 |
| 現金及び現金同等物(百万円) | 66,169 | 前年同期末は72,280 |
営業CFは前年同期を下回りました。売上債権や棚卸資産の増加が資金を押し下げる一方、有形固定資産の取得に8,984百万円を支出し、増産に向けた投資を進めています。
| 配当 | 1株当たり | 前期との比較 |
|---|---|---|
| 中間配当 | 55円 | 前年同期から4円増 |
| 期末配当予想 | 55円 | 前期末と同額の予想 |
| 年間配当予想 | 110円 | 前期実績102円から8円増 |
自己株式の取得による支出は中間期に2百万円でした。大規模な自社株買いの発表はなく、配当を増やしつつ、工場や生産能力への投資を優先する姿勢がうかがえます。
通期見通し
会社は2027年3月期の連結業績予想を再度上方修正しました。下期に強い需要を見込んでおり、売上高は前期比36.3%増、営業利益は53.3%増を計画しています。
| 項目 | 2027年3月期予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 101,500 | +36.3% |
| 営業利益(百万円) | 38,300 | +53.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 26,000 | +43.1% |
会社は予想を引き上げた一方、今回の短信には修正前の予想額を記載していません。そのため、修正幅の金額比較はできませんが、次世代高速通信の次期モデル向け需要や、新エネルギー車向け製品の拡大などを増額の背景に挙げています。
為替の前提は1ドル158円です。新工場の立ち上げなど事業拡大投資を見込む一方、生産性の改善で収益性をさらに高める方針です。
成長投資と生産体制
MARUWAは強い需要を取り込むため、複数の工場で生産能力を引き上げる計画です。情報通信、車載、半導体の各分野で、需要の伸びに合わせた設備増強を進めます。
- 瀬戸工場: 下期から新棟で次世代高速通信関連製品の増産を進め、新技術や生産強化への投資も加速します。
- 土岐工場: 新棟で新エネルギー車向け製品の生産体制を拡充し、生産性改善による収益性向上も目指します。
- 三春工場: 第2四半期に稼働を始めた新棟で、汎用メモリ向けの生産を強化します。
- 産業機器関連: パワーモジュールが底堅く推移し、医療関連の新規製品も需要増を見込んでいます。
会社は需要の増加だけでなく、新棟立ち上げ後の生産性改善も収益拡大の条件として挙げています。投資の成果を確実に販売や利益へ結び付けられるかが、通期計画の達成とその先の成長を左右します。
リスクと課題
AI・半導体や高速通信向けの需要が業績を押し上げる一方、会社は外部環境の不確実性にも言及しています。需要見通しに加え、増産投資を計画通りに収益へ結び付けられるかが焦点です。
- 地政学リスク: 中東・ウクライナ情勢などの不安定化が続いており、供給網や市場環境への影響が懸念されます。
- インフレと金融政策: 世界的なインフレと各国の金融政策が意識される状況で、景気や顧客の投資動向が変われば需要見通しに影響する可能性があります。
- 為替変動: 通期予想は1ドル158円を前提としており、実際の為替が想定と異なれば業績が計画から外れる要因になります。
- 工場立ち上げと投資負担: 新棟での増産や生産性改善が計画どおり進まない場合、需要の取り込みや投資に見合う収益の確保が遅れる可能性があります。
会社は複数の用途で需要拡大を見込むものの、成長分野への投資を進める局面では、設備稼働や生産効率の立ち上がりが重要です。今後は受注・需要の強さだけでなく、投資負担を吸収しながら利益率を保てるかも確認したいところです。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/10/27)
47,000円
最新終値(2026/10/27)
47,000円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/27更新
ガラス・土石製品業界の今
掲載17社MARUWAはガラス・土石製品業界の掲載17社中、売上高で13位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- +27.5%全業界 +16.1%
- 今期計画 営業利益
- +12.3%全業界 +10.8%
- 予想の上方修正
- 5社下方 1社
- 営業利益率(業界)
- 10.0%
- MARUWA+17.0%
- ガラス・土石製品(業界平均)+27.5%
- 全業界+16.1%
- 足元の業績今期第1四半期累計は10社合計で売上高+11.3%・営業利益+25.1%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は5社、下回る企業は6社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは5社、下方修正は1社。修正幅が最も大きいのは東海カーボン(営業利益+34.6%)。






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AI向け投資や半導体需要を追い風に、通信・メモリ・車載という複数分野で売上が伸びている点がMARUWAの強みです。特定用途だけに依存せず、照明機器事業も増益となったことから、成長の裾野が広がっています。
一方、通期予想の達成には、新工場の立ち上げと生産性改善が計画どおり進むことが欠かせません。需要拡大を増産と利益に結び付けられるかを、下期の稼働状況や利益率の推移とあわせて見たい決算です。
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掲載企業

株式会社MARUWA
東証 5344
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他の決算期
4期- 2027年3月期 第2四半期(中間期)
- 2027年3月期 第1四半期
- 2026年3月期 通期
- 2026年3月期 第3四半期




