CCIグループ、2027年3月期第2四半期決算、純利益69%増で通期予想を上方修正

CCIグループの2027年3月期第2四半期決算を分析すると、経常収益は前年同期比32.7%増の712億円、経常利益は24.2%増の153億円、親会社株主に帰属する中間純利益は68.6%増の136億円となりました。貸出金利息や有価証券利息配当金の増加が収益を押し上げ、会社は通期業績予想と配当予想を上方修正。利ざや改善が増益をけん引する一方、債券売却損の増加も表れています。

決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 713億円 | +32.7% | — | — |
| 営業利益 | 153億円 | +24.2% | 265億円 | 58% |
| 純利益 | 137億円 | +68.6% | 190億円 | 72% |
この決算のポイント
- 1銀行業の経常利益は前年同期比25.8%増。貸出金利息や有価証券利息配当金の増加が寄与
- 2リース業の経常利益は前年同期比64.8%減。経常収益は増えたものの利益は縮小
- 3通期経常利益予想は前期比34.1%増の265億円、純利益予想は50.4%増の190億円
- 4年間配当予想は株式分割調整後の前期23円から35円へ増配。中間配当は15円
- 5貸出金は前期末比1,115億円増加する一方、預金と有価証券は減少
業績のポイント
CCIグループ(CCIグループ)の2027年3月期中間期は、増収増益となりました。経常収益は前年同期比32.7%増、経常利益は24.2%増、親会社株主に帰属する中間純利益は68.6%増です。金利上昇を背景に資金利益が拡大し、利益の伸びを支えました。
経常利益の前年差を金融機関の損益項目からみると、次の通りです。
- 増益の中心: 連結粗利益は前年同期比90億円増。貸出金利息や有価証券利息配当金の増加が、資金利益の拡大につながりました。
- 利益を押し下げた項目: 株式等関係損益は前年同期の利益から損失に転じ、前年差で約60億円悪化しました。国債等債券売却損の増加もあり、その他業務利益は赤字となりました。
- 費用・与信関連: 営業経費は前年同期より増加した一方、貸倒償却引当等費用は前年同期より減少しました。
中間純利益は、税金等調整前利益の増加に加え、法人税等調整額が前年同期より税負担を軽くする方向に働いたことも押し上げ要因です。包括利益は前年同期比17.1%減の288億円で、純利益の伸びとは異なる動きとなりました。株式や債券の評価差額など、損益計算書外の変動も投資家が確認したい点です。
- 前年同期123億円
- 連結粗利益+90億円
- 営業経費-4億円
- 貸倒関連+4億円
- 株式等損益-60億円
- その他0億円
- 当中間期153億円
セグメント別動向
主要セグメントでは銀行業が増益を確保した一方、リース業は増収減益となりました。経常利益の前年比の差が大きく、グループ全体の増益を支えたのは銀行業です。
銀行業は経常収益が前年同期比36.9%増、セグメント利益が25.8%増となりました。貸出金利息や有価証券利息配当金が増加し、金利上昇を受けて資金利益が拡大しました。貸出金の増加も収益を支える動きで、地域経済の持ち直しや企業の設備投資を背景に、事業性融資などが伸びています。
リース業は経常収益が前年同期比7.1%増えたものの、セグメント利益は64.8%減少しました。短信では利益減少の具体的な要因は示されていません。売上にあたる経常収益が増えても利益が減ったため、費用や採算の動向を次の四半期でも確認する必要があります。
- その他: 経常収益は前年同期比で増加し、利益も増えました。スポーツ・エンタメ事業を銀行業の報告セグメントから切り分ける区分変更があり、前年同期のセグメント情報も新しい区分に合わせて組み替えられています。
銀行業には、銀行業務のほか、信用保証、カード、コンサルティングなども含まれます。金利上昇による利息収入の伸びが続くかに加え、預金金利の上昇や有価証券運用の損益が利益成長を左右します。
- 銀行業+25.8%
- リース業-64.8%
- その他+31.3%
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 銀行業 | 631億円 | 89% | 152億円 | 24.2% |
| リース業 | 81億円 | 11% | 70百万円 | 0.9% |
| その他 | 1億円 | 0% | 42百万円 | 29.4% |
財務状況と資本政策
中間期末の総資産は前期末から減少しましたが、貸出金は増加し、純資産も増えました。配当予想は引き上げられ、株主還元を強める方針が示されています。
| 項目 | 2026年9月末・中間期 | 比較・補足 |
|---|---|---|
| 総資産 | 6兆1,518億円 | 前期末比5.9%減 |
| 自己資本比率 | 4.3% | 前期末3.7%から上昇。会計上の比率 |
| 自己資本比率(国内基準・連結) | 9.10% | 2026年3月末と同水準 |
| 年間配当予想 | 35円 | 分割調整後の前期23円から増配 |
| 自己株式の取得 | 39億3,800万円 | 中間期の株主資本等変動計算書に記載 |
年間配当予想は、中間15円と期末20円の合計です。会社は業績予想の修正に合わせて配当予想も修正しており、前回公表予想からの増額ですが、今回の短信には前回予想額は記載されていません。自己株式取得も実施されていますが、短信に取得枠や期間を定めた自社株買い計画の記載はありません。
預金・譲渡性預金は前期末比1,857億円減少し、貸出金は1,115億円増えました。有価証券も3,837億円減少しており、資産構成の変化を確認する必要があります。キャッシュ・フロー計算書の数値はこの短信に掲載されていないため、現金収支の評価は別資料で補う必要があります。
通期見通し
CCIグループは2027年3月期の通期業績予想を修正し、経常利益2,650億円ではなく265億円、親会社株主に帰属する当期純利益190億円を見込みます。いずれも前期比で増益の予想です。通期予想の修正に伴い、配当予想も増額されました。
| 指標 | 前回予想 | 今回予想 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 経常利益 | 短信に金額記載なし | 265億円 | +34.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 短信に金額記載なし | 190億円 | +50.4% |
| 1株当たり当期純利益 | 短信に金額記載なし | 85.88円 | — |
| 経常収益 | 予想の記載なし | 予想の記載なし | 予想の記載なし |
中間期の経常利益は通期予想の約57.9%、純利益は約71.9%に相当します。ただし、銀行業では下期に市場運用や債券売却の損益が変動する可能性があり、中間期の進捗だけで通期達成を判断するのは早計です。会社は業績予想の修正理由の詳細を、同日公表した「通期業績予想の修正及び配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」で案内しています。
リスクと課題
地域経済には持ち直しの動きがある一方、物価や金利、海外情勢の変化が企業や家計、銀行の運用に影響する可能性があります。とくに金利上昇は利息収入を増やす一方、預金調達コストや債券評価にも影響します。
- 預金金利の上昇: 預金利息は前年同期より増加しました。調達コストの上昇が貸出金利や有価証券利回りの改善を上回れば、利ざやの拡大が鈍るおそれがあります。
- 債券・市場運用の変動: 国債等債券売却損が増え、その他業務利益は赤字でした。金利や株価の変動によって、売却損益や保有有価証券の評価額が変わるリスクがあります。
- 地域企業の経営環境: 原材料・エネルギー価格の高止まり、人手不足、海外経済の不透明感が地域企業の収益を圧迫する可能性があります。企業の返済力が弱まれば、信用コストの増加につながります。
- 開示債権の動向: 金融再生法開示債権の総与信残高比率は2.14%で、前期末から0.20ポイント上昇しました。債権管理や貸倒引当金の増減を継続して見る必要があります。
会社は日本経済と当地経済について、緩やかな回復や持ち直しを説明する一方、先行きへの注意も示しています。金利上昇による収益押し上げと、調達費用・市場損益・信用コストの変化をあわせて追うことが、今後の業績判断の焦点です。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/10/30)
1,130円
最新終値(2026/10/30)
1,130円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/30更新
CCIグループをライバルと比較
年収・業績・株価を並べて銀行業界の今
掲載49社CCIグループは銀行業界の掲載49社中、売上高で32位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- +67.8%全業界 +14.9%
- 今期計画 営業利益
- +23.5%全業界 +13.0%
- 予想の上方修正
- 6社下方 0社
- 営業利益率(業界)
- 17.1%
- CCIグループ+71.5%
- 銀行(業界平均)+67.8%
- 全業界+14.9%
- 足元の業績今期第1四半期累計は23社合計で売上高+28.2%・営業利益+40.9%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は13社、下回る企業は0社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは6社、下方修正は0社。修正幅が最も大きいのはちゅうぎん(売上高+31.9%)。






タグ#CCIグループ#決算#決算分析#四半期決算#銀行業#金利上昇#増配#通期業績予想
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この決算は、金利上昇が銀行の本業収益を押し上げていることがはっきり表れた内容です。一方で、預金利息の増加や債券売却損も拡大しており、金利上昇がそのまま利益成長につながるわけではありません。
中間純利益の伸びは大きく、会社は通期予想と配当を引き上げました。ただし、セグメントではリース業が増収減益で、市場運用の損益にも振れがあります。今後は貸出金利と預金金利の差が保てるか、下期に債券・株式損益がどう動くかを注目したいです。
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