平和不動産、2027年3月期第2四半期決算、営業利益28%増で中間純利益も増加

平和不動産の決算を分析すると、2027年3月期中間期は売上高が前年同期比21.7%増、営業利益は28.4%増、親会社株主に帰属する中間純利益は5.7%増となりました。ビルディング事業とアセットマネジメント事業がともに増収増益となり、営業利益の伸びが目立ちます。一方、通期予想は据え置きで、中間期は営業増益が純利益の伸びを上回る決算です。

決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 266億円 | +21.7% | 638億円 | 42% |
| 営業利益 | 74億円 | +28.4% | 158億円 | 47% |
| 純利益 | 46億円 | +5.7% | 115億円 | 40% |
| 営業利益率 | 27.9% | |||
この決算のポイント
- 1ビルディング事業は売上高が前年同期比22.5%増、セグメント利益は28.2%増と全体をけん引。
- 2アセットマネジメント事業も売上高13.8%増、セグメント利益13.6%増で増収増益。
- 3通期売上高予想は638億円、営業利益予想は158億円で、いずれも期初予想から変更なし。
- 4年間配当予想は103円で前期実績98円を上回り、中間配当は36円から44円に増額。
- 5営業キャッシュフローは24億円の赤字。販売用不動産の増加が資金を押し下げた。
業績のポイント
平和不動産株式会社(平和不動産)は、2027年3月期中間期に増収増益となりました。売上高は265億5,100万円(前年同期比21.7%増)、営業利益は74億400万円(同28.4%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は45億9,500万円(同5.7%増)です。
- 売上高: 前年同期から47億3,100万円増加。不動産事業の売上拡大が寄与しました。
- 営業利益: 前年同期から16億3,800万円増加。売上総利益の増加が販売費及び一般管理費の増加を上回りました。
- 経常利益: 61億9,300万円(前年同期比28.2%増)。営業利益の伸びが利益増を支えました。
- 中間純利益: 45億9,500万円(同5.7%増)。前年同期には投資有価証券売却益が17億2,400万円あり、今期は9億200万円に減ったため、営業利益ほど伸びませんでした。
本業の営業増益が純利益の伸びを上回る構図です。中間包括利益は、前年同期の89億3,200万円から29億700万円へ減少しました。その他有価証券評価差額金が前年のプラスからマイナスに転じており、損益計算書上の増益とは別に、保有有価証券の評価変動が包括利益を押し下げています。
セグメント別動向
主要2事業はいずれも増収増益でした。売上高の増加率はビルディング事業が上回り、利益面でも同事業の伸びが大きくなっています。
| セグメント | 売上高の前年比 | セグメント利益の前年比 |
|---|---|---|
| ビルディング事業 | +22.5% | +28.2% |
| アセットマネジメント事業 | +13.8% | +13.6% |
ビルディング事業は売上高241億7,500万円、セグメント利益71億7,700万円でした。売上高、利益ともに前年同期を上回り、連結全体の増収増益を支えています。決算短信は事業別の増減要因を詳述しておらず、個別物件の寄与などは補足説明資料で確認が必要です。
アセットマネジメント事業は売上高23億7,500万円、セグメント利益14億5,000万円で、こちらも増収増益となりました。ビルディング事業に比べて規模は小さいものの、利益が前年同期比で着実に増えており、事業ポートフォリオを支える収益源となっています。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ビルディング事業 | 242億円 | 91% | 72億円 | 29.7% |
| アセットマネジメント事業 | 24億円 | 9% | 15億円 | 61.1% |
通期見通し
会社は2027年3月期の連結業績予想を据え置きました。中間期は増収増益で、営業利益の進捗は通期計画に対して約46.9%です。
| 項目 | 前回予想 | 今回予想 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 63,800 | 63,800 | +25.5% |
| 営業利益(百万円) | 15,800 | 15,800 | +4.6% |
| 経常利益(百万円) | 13,000 | 13,000 | 記載なし |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 11,500 | 11,500 | +4.2% |
直近に公表した予想からの修正はありません。中間期の営業利益は通期計画の半分弱に達していますが、不動産の引き渡し時期や販売用不動産の販売状況によって、下期の業績は変動し得ます。会社自身も、業績予想は一定の前提に基づくもので、実績が大きく異なる可能性があると説明しています。
財務状況と資本政策
2026年9月末の総資産は4,486億1,000万円で、2026年3月末から32億2,800万円減少しました。自己資本比率は28.0%と、前期末の28.1%から小幅に低下しています。
| 項目 | 2027年3月期中間期末・中間期 | 前期末・前年同期 | 比較 |
|---|---|---|---|
| 総資産(百万円) | 448,610 | 451,838 | 前期末比 -0.7% |
| 自己資本比率 | 28.0% | 28.1% | -0.1ポイント |
| 営業キャッシュフロー(百万円) | -2,436 | 4,968 | 前年同期はプラス |
| 投資キャッシュフロー(百万円) | -3,083 | -12,693 | 支出が縮小 |
| 財務キャッシュフロー(百万円) | -5,903 | 696 | 前年同期はプラス |
営業キャッシュフローが赤字となった主因は、棚卸資産が前年同期比で117億700万円増えたことです。販売用不動産の増加は将来の販売に向けた資金負担となり、投資活動の支出縮小だけでは現金同等物の減少を補えませんでした。
| 配当 | 2026年3月期実績 | 2027年3月期予想 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 中間配当(円) | 36 | 44 | +22.2% |
| 期末配当(円) | 62 | 59 | -4.8% |
| 年間配当(円) | 98 | 103 | +5.1% |
年間配当予想は前期実績を5円上回ります。今期の期末配当には普通配当44円と特別配当15円を予定し、前期と同様に特別配当を含みます。大規模な自社株買いの発表はなく、中間期の自己株式取得による支出は500万円でした。
リスクと課題
中間期は主要事業がそろって増益となった一方、販売用不動産の積み上がりや資金調達コストの上昇が、今後の資金繰りや利益に影響する可能性があります。決算短信に記載された数値と業績予想の前提を踏まえ、注視したい点は次の通りです。
- 販売用不動産の販売と資金負担: 販売用不動産は前期末から増加し、棚卸資産の増加が営業キャッシュフローを押し下げました。販売の時期や価格が計画に届かない場合、資金回収や利益計上が遅れるおそれがあります。
- 金利上昇と借入コスト: 支払利息は前年同期の12億300万円から15億5,800万円に増加しました。借入金を活用する不動産事業では、金利上昇が続けば利益や資金繰りへの負担が強まります。
- 不動産市況の変化: 物件の需要や価格、賃貸環境の変化は、物件販売とビル運営の収益に影響します。通期予想は据え置かれており、下期の販売・収益の進み具合が計画達成の焦点です。
- 有価証券の評価変動: 中間期はその他有価証券評価差額金がマイナスとなり、中間包括利益を押し下げました。保有資産の価格変動が純資産や包括利益に及ぼす影響にも注意が必要です。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/10/30)
2,258円
最新終値(2026/10/30)
2,258円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/30更新
平和不動産をライバルと比較
年収・業績・株価を並べて建設・不動産業界の今
掲載61社平和不動産は建設・不動産業界の掲載61社中、売上高で57位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- +3.4%全業界 +14.9%
- 今期計画 営業利益
- +1.5%全業界 +13.0%
- 予想の上方修正
- 11社下方 0社
- 営業利益率(業界)
- 10.1%
- 平和不動産+0.3%
- 建設・不動産(業界平均)+3.4%
- 全業界+14.9%
- 足元の業績今期第1四半期累計は33社合計で売上高+7.2%・営業利益+17.1%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は5社、下回る企業は28社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは11社、下方修正は0社。修正幅が最も大きいのはユアテック(営業利益+16.9%)。






タグ#平和不動産#決算#決算分析#四半期決算#不動産業#増収増益#配当#営業キャッシュフロー
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営業利益の伸びが純利益を大きく上回った点が、この決算の読みどころです。前年同期にあった投資有価証券売却益の縮小が純利益の伸びを抑えたため、本業の改善度を見るには営業利益の推移が参考になります。
一方で、販売用不動産の増加に伴って営業キャッシュフローが赤字になりました。下期に物件販売が計画通り進み、利益だけでなく資金回収にもつながるかが、通期予想の達成と財務の安定性を見極める焦点です。
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