コナミ、2027年3月期第2四半期決算、主力ゲーム好調で通期予想を上方修正

コナミの決算を分析すると、2027年3月期中間期は主力ゲームの好調を受け、売上高が前年同期比37.0%増の3,079億円、営業利益が73.1%増の1,112億円、純利益が70.5%増の792億円となりました。いずれも中間期として過去最高を更新し、コナミは通期予想も上方修正。デジタルエンタテインメント事業の伸びが、全社業績を押し上げています。

決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,080億円 | +37.0% | 5,830億円 | 53% |
| 営業利益 | 1,113億円 | +73.1% | 1,930億円 | 58% |
| 純利益 | 792億円 | +70.5% | 1,350億円 | 59% |
| 営業利益率 | 36.1% | |||
この決算のポイント
- 1デジタルエンタテインメント事業の売上高は前年同期比44.3%増、eFootballや遊戯王などが好調
- 2通期営業利益予想を前回の1,430億円から1,930億円へ500億円引き上げ
- 3年間配当予想は前期比35.0%増の299円、中間配当は前年の83円から112円に増額
- 4営業キャッシュフローは前年同期比62.5%増の852億円、現金残高は3,736億円
- 5自己資本に相当する親会社所有者帰属持分比率は76.6%、前期末から1.2ポイント上昇
業績のポイント
コナミ(コナミグループ)の2027年3月期中間期は、売上高が前年同期比37.0%増の3,079億円、営業利益が73.1%増の1,112億円、親会社の所有者に帰属する中間利益が70.5%増の792億円となり、いずれも中間期として過去最高を更新しました。事業利益も72.2%増の1,120億円で、営業利益率は前年同期の28.6%から36.1%へ上昇しています。
- 成長の中心: デジタルエンタテインメント事業で、既存タイトルの好調に加え、新作やゲーム内イベントが売上を伸ばしました。
- 収益の改善: 売上高の伸びが費用の増加を上回り、事業利益と営業利益は売上高以上のペースで拡大しました。
- 利益の裏付け: 1株当たり中間利益は前年同期の342.92円から584.54円に増加しました。
主力ゲームが過去最高益を後押しした決算です。中でも、家庭用ゲーム機・PC・モバイルに展開する「eFootball」や「遊戯王」関連の継続的な販売・運営が収益を支えました。個別タイトルの販売だけでなく、アップデートやイベントを通じて既存ユーザーに遊び続けてもらうモデルが、利益成長にもつながっています。
- デジタル+44.3%
- アーケード+17.4%
- ゲーミング+41.3%
- スポーツ+3.3%
- その他-19.2%
セグメント別動向
最大の事業であるデジタルエンタテインメントが大きく伸びたほか、ゲーミング&システム事業も北米・豪州での機器やコンテンツ販売が好調でした。前年同期比では、デジタルとゲーミングの伸びが目立ち、スポーツは小幅な増収にとどまっています。
デジタルエンタテインメント事業は売上高が前年同期比44.3%増、事業利益が75.1%増となりました。「eFootball」の大型アップデートやキャンペーン、「遊戯王 マスターデュエル」の累計1億ダウンロード記念施策など、既存タイトルの運営が好調でした。「メタルギア」や「SILENT HILL」の新作、「プロ野球スピリッツ2026」なども展開し、複数の人気シリーズが業績を支えています。
ゲーミング&システム事業は売上高が前年同期比41.3%増、事業利益が154.4%増でした。北米で「BOMBERMAN」関連コンテンツが高稼働を維持し、豪州でも人気シリーズが好調。カジノ運営システム「SYNKROS」はクルーズ船などへの導入が進み、設置先の広がりも寄与しました。
アーケードゲーム事業は売上高が前年同期比17.4%増、事業利益が50.1%増でした。「鬼滅の刃 日輪バトルスラッシュ」の稼働開始や音楽ゲームの新作が追い風です。スポーツ事業は売上高が3.3%増、事業利益が8.9%増で、ピラティススタジオ「Pilates Mirror」の出店や施設運営受託の拡大を進めました。
デジタルとゲーミングが成長をけん引する一方、「その他」は前年同期比19.2%減でした。スポーツ事業では物価やエネルギーコストの上昇が続いており、店舗拡大と運営効率の両立が今後の焦点です。
- デジタル+44.3%
- アーケード+17.4%
- ゲーミング+41.3%
- スポーツ+3.3%
- その他-19.2%
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| デジタルエンタテインメント事業 | 2,431億円 | 79% | 1,075億円 | 44.2% |
| アーケードゲーム事業 | 98億円 | 3% | 27億円 | 27.1% |
| ゲーミング&システム事業 | 251億円 | 8% | 24億円 | 9.6% |
| スポーツ事業 | 255億円 | 8% | 19億円 | 7.6% |
| その他 | 44億円 | 1% | 8億円 | 18.2% |
通期見通し
コナミは2027年3月期の通期業績予想を上方修正しました。売上高予想は前回の5,050億円から5,830億円へ、営業利益予想は1,430億円から1,930億円へ引き上げています。
| 項目(百万円) | 前回予想 | 今回予想 | 前期実績 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 505,000 | 583,000 | 493,677 |
| 事業利益 | 150,000 | 200,000 | 143,583 |
| 営業利益 | 143,000 | 193,000 | 135,891 |
| 税引前利益 | 143,000 | 193,000 | 140,667 |
| 親会社帰属当期利益 | 101,000 | 135,000 | 100,013 |
上方修正の理由は、デジタルエンタテインメント事業で「eFootball」「遊戯王」など主力タイトルが好調に推移し、計画を上回る見込みとなったためです。今回の予想は前期比で売上高18.1%増、営業利益42.0%増、親会社帰属当期利益35.0%増を見込みます。主力コンテンツの勢いを通期予想に反映した一方、会社は世界経済や競争環境、為替変動によって実績が予想と大きく異なる可能性も示しています。
財務状況と資本政策
中間期末の総資産は前期末から643億円増の8,131億円、親会社所有者帰属持分比率は75.4%から76.6%へ上昇しました。営業活動で資金を稼ぐ力が強まり、現金及び現金同等物も前期末から460億円増えています。
| 項目 | 2027年3月期中間期 | 比較対象 |
|---|---|---|
| 総資産 | 813,107百万円 | 前期末比 +64,342百万円 |
| 親会社所有者帰属持分比率 | 76.6% | 前期末比 +1.2ポイント |
| 営業キャッシュフロー | 85,223百万円 | 前年同期比 +62.5% |
| 投資キャッシュフロー | -16,105百万円 | 前年同期は -37,644百万円 |
| 現金及び現金同等物 | 373,626百万円 | 前期末比 +46,062百万円 |
年間配当予想は前期の221.50円から299円へ増額する計画です。中間配当は前年の83円から112円に増え、期末配当予想は187円となりました。営業キャッシュフローの増加と厚い現金残高を背景に、業績拡大を株主還元にもつなげる方針がうかがえます。短信では大規模な自社株買いの発表はなく、資本政策の注目点は増配です。
リスクと課題
中間期は大幅な増収増益となり、通期予想も引き上げましたが、会社は経済・市場環境や為替の不確実性を挙げています。事業ごとに異なるリスクへの対応と、主力コンテンツの勢いを持続できるかが今後の焦点です。
- 世界経済の不透明感: 中東情勢や金融資本市場の変動、米国の通商政策などが世界経済の先行きを不透明にしており、消費や市場環境を通じて販売に影響する可能性があります。
- 為替変動: 対ドル・対ユーロを含む円相場の変動は、海外売上や利益の円換算額に影響します。会社も、為替などの要因によって実績が業績予想から大きく乖離する可能性を示しています。
- ゲーム市場の競争: ゲーミング市場では競合各社が新商品を投入し、商品力が一段と求められています。人気タイトルの維持や新作の成果が弱まれば、成長を支えるデジタル事業にも影響が及びます。
- コスト上昇: スポーツ事業では物価上昇やエネルギーコスト高騰が経営環境に影響しています。店舗・施設の拡大とコスト管理を両立できるかが利益率を左右します。
主力ゲームの好調が通期上方修正を支える一方、業績の伸びが特定タイトルに偏らないよう、継続的な作品投入と既存コンテンツの運営力が重要です。カジノ機器やスポーツ施設など、ゲーム以外の事業で安定した成長を積み上げられるかも注視されます。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/10/29)
22,940円
最新終値(2026/10/29)
22,940円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/29更新
コナミをライバルと比較
年収・業績・株価を並べてエンターテインメント業界の今
掲載26社コナミはエンターテインメント業界の掲載26社中、売上高で3位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- −1.1%全業界 +16.0%
- 今期計画 営業利益
- +2.0%全業界 +11.7%
- 予想の上方修正
- 4社下方 2社
- 営業利益率(業界)
- 13.5%
- コナミ+4.1%
- エンターテインメント(業界平均)−1.1%
- 全業界+16.0%
- 足元の業績今期第1四半期累計は13社合計で売上高+7.4%・営業利益−10.0%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は7社、下回る企業は4社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは4社、下方修正は2社。修正幅が最も大きいのはコナミ(営業利益+35.0%)。






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利益成長の中心がデジタルエンタテインメント事業である点は明快ですが、ゲーミング&システム事業も利益を大きく伸ばし、収益源の広がりを示しました。主力IPをゲーム機、モバイル、イベントやeスポーツへ展開し、長く収益化する力はコナミの強みです。
通期予想の引き上げは大きく、配当も増額されました。ただし、中間期の好調が続くかは主要タイトルの運営や新作の評価に左右されます。投資家は、下期に新作・イベントが計画どおり成果を上げるか、また上方修正後の利益率を維持できるかを確認したいところです。
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4期- 2027年3月期 第2四半期(中間期)
- 2027年3月期 第1四半期
- 2026年3月期 通期
- 2026年3月期 第3四半期




