野村総合研究所、27年3月期営業利益予想を1800億円に上方修正、年間配当88円
野村総合研究所は2026年10月29日、2027年3月期の連結業績予想を上方修正した。売上収益は8,700億円、営業利益は1,800億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,230億円を見込む。AIを前提とする既存システムの刷新やデジタルセキュリティの需要拡大を反映し、年間配当予想も84円から88円に引き上げる。前期実績に対しても主要利益は上回る見通しで、AI需要を追い風に上方修正となった。

開示の要点
- 修正後営業利益
- 1,800億円
- 売上収益
- 8,700億円
- 親会社利益
- 1,230億円
- 年間配当
- 88円
- 配当性向
- 40.1%
2027年3月期、利益予想を上方修正
売上収益から親会社利益まで、通期予想をそろって引き上げた。 前回予想からの増額は売上収益が200億円、営業利益と税引前利益がそれぞれ50億円、親会社の所有者に帰属する当期利益が40億円となる。
| 連結業績(億円) | 前回予想 | 今回予想 | 前期実績 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 8,500 | 8,700 | 8,147.1 |
| 営業利益 | 1,750 | 1,800 | 582.7 |
| 税引前利益 | 1,770 | 1,820 | 588.5 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 1,190 | 1,230 | 152.6 |
前回予想に対する増額率は、売上収益が2.4%、営業利益が2.9%、税引前利益が2.8%、親会社利益が3.4%。前期実績と比べても、今回予想は売上収益、各利益とも上回る。基本的1株当たり当期利益は前回の211円39銭から218円50銭に修正し、前期実績の26円62銭を上回る予想だ。
期末配当を4円増額、年間88円に
2027年3月期の期末配当予想を1株46円に引き上げ、年間配当は88円とする。中間配当は1株42円を実施しており、前回予想からの年間増額は4円となる。
| 1株当たり配当(円) | 前回予想 | 今回予想 | 前期実績 |
|---|---|---|---|
| 第2四半期末 | 42 | 42 | 35 |
| 期末 | 42 | 46 | 42 |
| 年間 | 84 | 88 | 77 |
年間配当は前期実績の77円を上回る。修正後の予想に基づく連結配当性向は40.1%で、会社が目安とする40%に沿った水準となる。期末配当予想の増額は、業績見通しの上方修正を株主還元にも反映した判断といえる。
AI関連需要と受注環境を反映
会社は、情報システム投資のうち、AIを前提とした既存システムのモダナイゼーションやデジタルセキュリティ領域で需要が拡大していると説明する。グループ業績が堅調に推移していることに加え、足元の受注環境を踏まえて予想を修正した。
- 需要の広がり: AI活用を前提とする既存システムの刷新や、デジタルセキュリティ分野の投資が伸びている。
- 配当の考え方: 中長期の事業発展に必要な内部留保を確保しながら安定配当を続け、事業収益やキャッシュ・フローなどを考慮して決める方針。
上方修正は、足元の需要と受注環境を会社が業績予想に織り込んだことを示す。一方、会社は国内外の経済情勢やITサービス需要、競争、制度変更などを業績に影響する要因として挙げており、見通しの実現にはこうした環境の変化も関わる。
開示前後の株価推移
開示当日の終値(2026/10/29)
5,992円
最新終値(2026/10/29)
5,992円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/29更新
野村総研をライバルと比較
年収・業績・株価を並べてITサービス業界の今
掲載31社野村総研はITサービス業界の掲載31社中、売上高で3位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- +6.9%全業界 +16.0%
- 今期計画 営業利益
- +29.6%全業界 +11.7%
- 予想の上方修正
- 9社下方 0社
- 営業利益率(業界)
- 14.5%
- 野村総研+5.0%
- ITサービス(業界平均)+6.9%
- 全業界+16.0%
- 足元の業績今期第2四半期累計は13社合計で売上高+9.7%・営業利益+13.1%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は3社、下回る企業は11社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは9社、下方修正は0社。修正幅が最も大きいのはAppier(営業利益+16.7%)。





タグ#野村総合研究所#業績予想修正#配当予想修正#AI投資#システム開発#デジタルセキュリティ#ITサービス
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今回の上方修正は、AIを前提とするシステム刷新やセキュリティ投資の需要を、受注環境とあわせて通期予想に反映したものです。営業利益は前期実績を上回る予想ですが、投資家は今後の受注が売上・利益に結び付くかを確認したいところです。配当性向を40%程度とする方針のもと、業績の上振れが株主還元にも反映された点が注目されます。需要の持続性と利益への転換が、次の焦点になります。
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