メイテック、2027年3月期第2四半期決算、増収も減損で純利益47%減

メイテックの2027年3月期第2四半期決算は、主要顧客の技術開発投資を背景に受注が堅調で、売上高は前年同期比0.6%増、営業利益は1.0%増となりました。一方、研修施設の利用停止に伴う減損損失32億57百万円を計上し、親会社株主に帰属する中間純利益は47.3%減。エンジニア社員数の減少や採用環境の厳しさも続くなか、会社は足元の動向を踏まえて通期予想を修正しました。

決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 688億円 | +0.6% | 1,388億円 | 50% |
| 営業利益 | 102億円 | +1.0% | 208億円 | 49% |
| 純利益 | 37億円 | -47.3% | 110億円 | 33% |
| 営業利益率 | 14.8% | |||
この決算のポイント
- 1経常利益は前年同期比1.2%増の102億91百万円と、営業利益を上回る伸び。
- 2研修施設の利用停止に伴う減損損失は32億57百万円、中間純利益を押し下げた。
- 3エンジニア社員数は1万2,152人で前年同期末比1.9%減、受注は堅調。
- 4年間配当予想は181円で、前期実績の196円を15円下回る計画。
- 5通期予想を修正し、売上高1,388億円、営業利益208億円を見込む。
業績のポイント
メイテック(メイテックグループホールディングス)の中間期は、売上高が前年同期比0.6%増の687億61百万円、営業利益が1.0%増の101億63百万円となりました。親会社株主に帰属する中間純利益は47.3%減の36億52百万円です。
営業利益の前年同期からの変化は、売上高の増加が労務費や販管費の増加を補う形でした。
| 営業利益の増減要因(億円) | 増減額 |
|---|---|
| 売上高の増加 | +4.09 |
| 売上原価の増加 | -1.19 |
| 販管費の増加 | -1.90 |
| 営業利益の増加 | +1.00 |
本業は小幅増益、減損が純利益を圧迫。大手製造業が次世代を見据えた技術開発投資を続け、メイテックとメイテックフィルダーズの受注は堅調でした。研修施設の利用停止決定に伴う減損損失が特別損失に計上され、純利益は大きく減少しました。
- 前年中間期101億円
- 売上高増+4.1億円
- 売上原価増-1.2億円
- 販管費増-1.9億円
- 当中間期102億円
セグメント別動向
エンジニアリングソリューション事業は連結売上高の9割超を占め、主要顧客である大手製造業からの受注は堅調でした。一方、エンジニア社員数は減少し、稼働時間も前年同期をやや下回りました。
- 人員: メイテックとメイテックフィルダーズのエンジニア社員数は9月末で1万2,152人、前年同期末比1.9%減。
- 稼働状況: 新入社員の早期配属や既存社員の配属促進で、稼働率は前年同期並み。時間外労働の減少などから稼働時間はやや減少。
- 受注環境: 大手製造業各社が技術開発投資を継続し、受注は堅調に推移。
エンジニア人材の確保が難しいなか、会社は採用の質を維持する方針です。需要が底堅くても、採用や配属の状況が技術者数、稼働時間を通じて売上の伸びを左右する構造がうかがえます。短信には事業別の売上高・利益額の開示がないため、事業別の採算比較はできません。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| エンジニアリングソリューション事業 | - | - | - | - |
財務状況と資本政策
9月末の総資産は835億6百万円で、2026年3月末から63億8百万円減少しました。自己資本比率は52.9%と、前期末の54.3%から低下しています。
| 項目 | 2027年3月期中間期 | 前期末・前期実績との比較 |
|---|---|---|
| 総資産 | 835億6百万円 | 前期末比63億8百万円減 |
| 純資産 | 441億64百万円 | 前期末比46億円減 |
| 自己資本比率 | 52.9% | 前期末から1.4ポイント低下 |
| 中間配当 | 85円 | 前年同期の90円から5円減 |
| 年間配当予想 | 181円 | 前期実績196円から15円減 |
現金及び預金の減少には、賞与の支給、法人税等の納付、前期末配当の支払いが影響しました。固定資産の減少には研修施設の減損が反映されています。キャッシュフロー計算書の数値は短信に記載がなく、自社株買いの発表もありません。配当予想は公表済みの予想から修正なしとしています。
通期見通し
会社は足元の動向を踏まえ、エンジニアリングソリューション事業の主要指標を見直して通期予想を修正しました。今回の予想は売上高が前期比0.8%増、営業利益が4.5%増、親会社株主に帰属する当期純利益が26.9%減です。
| 項目 | 今回予想 | 前期比 | 前回予想・前期実績 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,388億円 | +0.8% | 今回の短信に数値記載なし |
| 営業利益 | 208億円 | +4.5% | 今回の短信に数値記載なし |
| 経常利益 | 210億円 | +4.5% | 今回の短信に数値記載なし |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 110億円 | -26.9% | 今回の短信に数値記載なし |
短信は予想を修正したことを示していますが、修正前の予想額や前期実績額、修正幅の具体的な理由までは掲載していません。中間期の純利益を押し下げた減損損失は施設利用停止に伴うもので、会社は通期の利益予想でも純利益の減少を見込んでいます。
- 売上高+0.8%
- 営業利益+4.5%
- 経常利益+4.5%
- 当期純利益-26.9%
リスクと課題
受注が堅調な一方、技術者の採用・稼働や製造業の投資判断が業績を左右します。会社が示す外部環境の不透明さに加え、施設の利用停止に伴う損失も今回の決算で表面化しました。
- 採用環境: 厳しい採用環境が続き、エンジニア社員数は前年同期末比1.9%減。人員を確保できなければ、受注を売上につなげる力が弱まる可能性があります。
- 稼働時間: 稼働率は前年同期並みでしたが、時間外労働の減少などで稼働時間はやや減少。技術者数や稼働時間の変化が売上の伸びを抑える要因となり得ます。
- 顧客の投資動向: 大手製造業の技術開発投資が受注を支えています。景気の足踏みや顧客の投資抑制が広がれば、受注環境に影響するおそれがあります。
- インフレ・エネルギー価格: 会社はエネルギー価格上昇リスクなどを挙げ、先行きの不透明さを指摘。物価上昇が顧客企業の投資や人件費に与える影響に注意が必要です。
- 施設資産の評価: 研修施設の利用停止を決めたことで減損損失32億57百万円を計上しました。施設や事業環境の変化が追加損失につながらないかが確認点です。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/10/29)
3,199円
最新終値(2026/10/29)
3,199円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/29更新
メイテックをライバルと比較
年収・業績・株価を並べて人材サービス業界の今
掲載11社メイテックは人材サービス業界の掲載11社中、売上高で5位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- +3.6%全業界 +16.0%
- 今期計画 営業利益
- −0.9%全業界 +11.7%
- 予想の上方修正
- 1社下方 1社
- 営業利益率(業界)
- 6.3%
- メイテック+0.6%
- 人材サービス(業界平均)+3.6%
- 全業界+16.0%
- 足元の業績今期第1四半期累計は4社合計で売上高+10.2%・営業利益+24.3%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は4社、下回る企業は1社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは1社、下方修正は1社。修正幅が最も大きいのはメイテック(営業利益+1.5%)。





タグ#メイテック#決算#決算分析#四半期決算#エンジニア派遣#減損損失#通期業績予想#配当
この記事はいかがでしたか?
登録不要・匿名で送信コメント
本業の営業利益は小幅ながら前年同期を上回り、製造業の技術開発需要が底堅い点は評価できます。一方、エンジニア社員数が減り、稼働時間もやや短くなっているため、需要を人員・稼働に結び付けられるかが成長の鍵です。
本業の安定と人材確保が焦点。中間純利益の大幅減少は研修施設の減損という一時的な要因が主ですが、年間配当予想も前期実績を下回ります。減損の影響を除いた利益の実力と、修正後の通期予想に対する下期の進捗を、次の決算で見極めたいところです。
Googleで業界ダイジェストを優先表示
Google検索の「トップニュース」やAIによる概要で、当サイトの記事が見つけやすくなります。
この記事を引用・シェアする
転載・引用は無料・許可不要(出典明記のみでOK)
https://www.gyokaidigest.com/companies/meitec/report/2027-Q2
関連記事
同社の関連記事
技術者派遣の最新記事
- 決算解説オープンアップ2026年6月期 通期決算オープンアップ、2026年6月期通期決算、売上減も営業増益、来期は増収増益見込む

- 決算解説UTグループ2027年3月期 第1四半期UTグループ、2027年3月期第1四半期決算、営業利益42%増で通期予想を維持

- 決算解説パーソル2027年3月期 第1四半期パーソル、2027年3月期第1四半期決算、売上収益13.5%増、営業利益22.6%増

- 決算解説パソナ2027年5月期第1四半期(2026年6月〜8月)パソナ、2027年5月期第1四半期決算、営業利益93百万円で黒字化と高付加価値事業の伸長が目指せる
- 稼働率開示オープンアップ9月25日オープンアップグループ8月稼働率94.3%、前期比0.3pt改善。採用強化で堅調推移を確認

- 一部報道への対応パーソル6月11日パーソルHD、豪子会社売却報道を否定 ポートフォリオ最適化は継続検討

掲載企業

株式会社メイテックグループホールディングス
東証 9744
これが最新の決算解説です
次回の決算発表
同業他社の発表予定
今後2週間に604社が決算発表 · 注目企業と進捗率を見る他の決算期
4期- 2027年3月期 第2四半期(中間期)
- 2027年3月期 第1四半期
- 2026年3月期 通期
- 2026年3月期 第3四半期




