TED、2027年3月期第2四半期決算、半導体需要で営業利益2.1倍の増収増益

TEDの2027年3月期第2四半期決算は、AI関連を中心とした半導体需要の拡大を追い風に増収増益となりました。売上高は前年同期比30.9%増の1,259億5,800万円、営業利益は同114.0%増の76億2,100万円、純利益は同93.7%増の49億9,800万円です。半導体事業の好調を受け、通期業績予想と年間配当予想を修正し、配当は増額しました。

決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,260億円 | +30.9% | 2,700億円 | 47% |
| 営業利益 | 76億円 | +114.0% | — | — |
| 純利益 | 50億円 | +93.7% | 110億円 | 45% |
| 営業利益率 | 6.1% | |||
この決算のポイント
- 1半導体及び電子デバイス事業の売上高は前年同期比35.3%増、セグメント利益は321.5%増
- 2半導体事業の受注残高は前年同期比133.2%増の1,513億9,500万円に拡大
- 3通期売上高予想は2,700億円、前期比32.5%増。通期予想の修正額は短信に記載なし
- 4年間配当予想は151円で、前期実績107円から44円増。中間配当も35円から69円へ増額
業績のポイント
TED(東京エレクトロン デバイス)の2027年3月期中間期は、売上高が前年同期比30.9%増、営業利益が同114.0%増、親会社株主に帰属する中間純利益が同93.7%増となりました。営業利益の増加額は40億6,000万円、純利益の増加額は24億1,800万円です。半導体需要の拡大が大幅増益をけん引しました。
- 半導体需要: AI関連を中心に需要が伸び、製品リードタイムの長期化や価格上昇が続きました。顧客の先行手配も継続しています。
- 産業機器向け販売: 半導体製造関連をはじめ、産業機器向けを中心に販売全般が好調でした。
- コンピュータ関連: AI・DXに伴うIT投資やセキュリティ対策需要を背景に、ネットワーク製品や保守・監視サービスが伸びました。
- 利益率: 営業利益率は前年同期の約3.7%から約6.1%に上昇しました。売上総利益の増加が販管費の伸びを上回っています。
中間期の売上高は1,259億5,800万円、営業利益は76億2,100万円、純利益は49億9,800万円でした。国内景気は緩やかな回復基調だった一方、エネルギー・資材価格の高止まりや金融市場の変動が続いています。大幅増益の主因は半導体及び電子デバイス事業の伸長であり、受注の強さが下期の業績を支えるかが焦点です。
セグメント別動向
半導体及び電子デバイス事業が売上高の大半を占め、利益の伸びでも全社業績を押し上げました。一方、コンピュータシステム関連事業も増収増益を確保しています。
半導体及び電子デバイス事業は売上高が1,042億8,200万円と前年同期比35.3%増、セグメント利益は44億6,200万円と同321.5%増でした。AI関連を中心に半導体需要が拡大し、製品のリードタイム長期化や価格上昇、顧客の先行手配が続いたことが追い風です。売上高の前年同期比増加率を利益の伸びが大きく上回り、採算も改善しました。
コンピュータシステム関連事業は売上高が216億7,500万円と前年同期比12.9%増、セグメント利益は28億9,100万円と同10.8%増でした。企業のIT投資が堅調ななか、ネットワーク関連製品の販売と保守・監視サービスが好調で、セキュリティ関連製品も堅調でした。
半導体事業の受注高は前年同期比133.8%増の1,647億6,300万円、受注残高は同133.2%増の1,513億9,500万円です。コンピュータ関連事業も受注高が同28.9%増、受注残高が同29.6%増となりました。受注残は先行きの売上を支える材料ですが、納期や顧客の手配動向が変われば、売上計上の時期や在庫負担に影響する可能性があります。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 半導体及び電子デバイス事業 | 1,043億円 | 83% | - | - |
| コンピュータシステム関連事業 | 217億円 | 17% | - | - |
通期見通し
TEDは2027年3月期の通期連結業績予想を、直近の業績動向を踏まえて修正しました。通期売上高予想は前期比32.5%増の2,700億円、経常利益予想は同64.1%増の160億円、純利益予想は同40.3%増の110億円です。
| 指標 | 7月公表予想 | 今回予想 | 前期実績 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 数値記載なし | 270,000(+32.5%) | 数値記載なし |
| 経常利益(百万円) | 数値記載なし | 16,000(+64.1%) | 数値記載なし |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 数値記載なし | 11,000(+40.3%) | 数値記載なし |
今回の短信は7月29日に公表した予想を修正したとしていますが、修正前の金額や前期実績の金額は掲載していません。また、予想表に営業利益の数値はなく、利益指標として経常利益を示しています。中間期の好調さに加え、半導体事業の大幅な受注増が通期達成を後押しする一方、下期も需要拡大や先行手配が続くかを見極める必要があります。
財務状況と資本政策
2026年9月末の総資産は1,863億9,600万円で、2026年3月末から241億8,500万円増えました。売上債権や商品・製品の増加を主因に運転資金が膨らみ、自己資本比率は前期末から3.1ポイント低下しています。
| 項目 | 2026年9月末・中間期 | 比較対象 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 総資産(百万円) | 186,396 | 2026年3月末 162,211 | +24,185 |
| 自己資本比率 | 29.4% | 2026年3月末 32.6% | -3.1ポイント |
| 営業CF(百万円) | -4,763 | 前年同期 +8,452 | 15,669減 |
| 投資CF(百万円) | -408 | 前年同期 -82 | 支出326増 |
| 財務CF(百万円) | +3,717 | 前年同期 -8,003 | 11,720増 |
営業キャッシュフローは前年同期のプラスからマイナスに転じました。棚卸資産の増加による資金流出が大きく、売上債権の増加も資金を押し下げています。財務面では短期借入金やコマーシャルペーパーが増加し、現金及び預金は期末に61億2,600万円となりました。
中間配当は前年同期の35円から69円へ増額し、期末配当予想は82円、年間配当予想は151円です。前期実績の年間107円から44円増となります。中間期には自己株式取得に7億2,400万円を支出しましたが、前年同期の20億100万円からは減少しています。
リスクと課題
半導体需要と受注の強さが成長を支える一方、外部環境の不透明さや運転資金の増加には注意が必要です。会社も、業績予想は一定の前提に基づくもので、実際の業績はさまざまな要因で変動し得るとしています。
- 半導体需要の変化: AI関連を中心とした需要や顧客の先行手配が鈍れば、販売や受注残の消化が想定を下回る可能性があります。
- 在庫・売上債権の増加: 商品及び製品と売上債権が増え、営業キャッシュフローは前年同期のプラスからマイナスに転じました。販売の遅れや回収期間の長期化は資金負担を強めます。
- 金融・調達環境: 短期借入金やコマーシャルペーパーが増加しており、金利上昇は支払利息の増加につながるおそれがあります。
- 価格・地政学リスク: 中東情勢の緊迫化を背景にエネルギー価格や資材価格が高止まりし、金融資本市場の変動も続いています。コスト上昇や市場の変化が利益に影響する可能性があります。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/10/28)
4,700円
最新終値(2026/10/28)
4,700円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/28更新
TEDをライバルと比較
年収・業績・株価を並べて専門商社業界の今
掲載35社TEDは専門商社業界の掲載35社中、売上高で28位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- +28.1%全業界 +17.1%
- 今期計画 営業利益
- +9.0%全業界 +11.4%
- 予想の上方修正
- 12社下方 2社
- 営業利益率(業界)
- 3.0%
- TED+57.6%
- 専門商社(業界平均)+28.1%
- 全業界+17.1%
- 足元の業績今期第1四半期累計は22社合計で売上高+13.3%・営業利益+45.1%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は10社、下回る企業は7社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは12社、下方修正は2社。修正幅が最も大きいのはアルコニックス(営業利益+37.4%)。





タグ#TED#決算#決算分析#四半期決算#半導体商社#AI需要#受注残#増配#営業キャッシュフロー
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半導体事業の受注高と受注残高が大きく伸び、業績の勢いは強い決算です。特にAI関連需要が販売だけでなく先行手配にも表れている点は、下期の売上を見通すうえで注目できます。
一方、棚卸資産の増加で営業キャッシュフローがマイナスとなり、自己資本比率も低下しました。利益の伸びが運転資金の負担を伴っているため、受注残を着実に売上・回収へつなげられるかが、次の決算で確認したいポイントです。
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4期- 2027年3月期 第2四半期(中間期)
- 2027年3月期 第1四半期
- 2026年3月期 通期
- 2026年3月期 第3四半期







